誠茅庵という名の小さな小さな美術館

絵や写真、そして雑感日記。。
六十の手習い(水彩画、スケッチ等)帖。

21展ー5 家族シリーズ第5弾!

2009年02月21日 | Weblog
    〔うちの女房殿の絵のコーナーNO,1〕
 
   『卓上A』 水彩 60号  数年前作 (承認済み、以下12点含む)

家族シリーズの第5弾として今回は、全て我が家の女房の絵を展示しました。  最近はこんなブログでは関係ないとは思いますが、著作権やら所有権やらうる  さいそうなので、無理矢理ながら一応展示の許可を取り付けました。夫婦とは他人の始まりというのを思わぬ所で実感しました。

この人の絵のキャリアは私などに比べると長いものです。高、大学から油絵をやり、その後は下らぬ男と結婚し、やがて出産、育児、教育それから中風のお舅さんとだらしのない亭主の世話に忙殺され、2~30年のブランクがありました。
それがやっと一段落して、絵を復活。油絵から再開しました。その数年後に水彩画になり、という経過をたどりました。
10年前辺りから、徐々に具象画から心象画的に変化してきたようです。
毎年、展覧会出品の作品のテーマには苦労しているようです。

キャリアの分だけ、沢山の絵がありますが、今回は父の絵コーナーの展示と同様に
まずは現在、家の中に掛けてあるものを中心に7点と古いスケッチブックの中から適当に5枚を展示致しました。
今回も、アトランダムで未整理な見にくい展示になってしまいましたが、どうぞごゆっくりご覧下さいませ。                    
                               館主挨拶。
  

21展ー5 家族シリーズ第5弾

2009年02月21日 | Weblog
     〔女房殿の絵のコーナーNO,2〕

     『ベルサイユ宮殿』 水彩 40号 1994年
 
水彩をやり始めて、KS会展覧会(水彩画グループ)に初出品の時の作品です。
大昔、父が数年間パリに滞在して絵を描いていたという話をよく子供の頃に聞かされたものです。
いつも見ていた写真や風景画そして父の話に出てくるパリの空気や風景、建物や地名等が小さい時から私の頭の中に生きていました。
そんな風景、街角、美術館等や父の足跡をとうとう訪ねることが出来たというまさにセンチメンタルジャーニーの旅行をした時のものです。

まだ当時の私は絵には全く無縁でしたが、絵を描いている女房を横目にしながも、「早くしろ!早くしろ!」なんてことは一言も言いませんでした。
これもパリの空気の勢だったのでしょうか。


  〔素人美術評論家の絵画論 その1〕
よく油絵は難しく本格的で大変で、水彩は手軽で易しいものというイメージで言われます。特にあまり絵などには興味のない方ほどそんな傾向です。
思い起こせば我々は中学時代に必ず一度は水彩画をとにかくやります。
その為、水彩画とは子供でもやれる簡易なものと思われ、長い間油絵の下に見られてきたのです。
〔最もあの頃の水彩画はいまの水彩絵の具とは違って不透明絵の具というもので、どちらかというとその特性は油絵の具に近かったのだが‥)
確かに手軽で入門しやすそうで、今や水彩画〔淡彩画〕はカルチュアーでも何処でも中高年の花盛りです。

今では水彩というと透明絵の具のことですが、これは或る意味では不透明や油絵具
よりかなり難しいと言えるのです。
描き足しすると濁る、絵の具を混ぜると汚くなる等が顕著で、油彩のように何度でも塗り重ねが出来ないわけです。水彩のあの独特の透明感、一寸軽いけれどあの素敵な清潔感、清涼感といったものを表現するのは難しいと言われています。

もちろん、油彩水彩どちらが云々という論議は、絵の種類が違うのですからナンセンスなことなのでしょう。

最近、一寸した趣味の水彩画と称する展示会を覗くと、どこもかしこも淡彩画に近い水彩画らしきものや、典型的な淡彩画だったり、ペン画に色を着けたり、一寸色を着けたスケッチ画というのが、その種の絵の全盛のようです。

それは美しい、ハイセンスといった感じで、見る人には快く、特に絵をやらぬ人には取っつきやすく喜ばれ、絵をやりたいとさえ思わせるようです。
趣味としての絵、いやしの絵、特にこの中高年齢化社会での生き甲斐見付けという点では、これで十分で何も言うことがありません。

大勢の人が、美しい絵、センスある絵を描き、鑑賞し愛でることことは、人情紙風船のようで、横暴、我が儘、非常識、自分中心が横行し、世相は殺伐で、政治も経済も乱れきっている今のこの時代に、ひと時の安らぎでありましょう。
こうして皆が、心の安らぎと充実感を得て、世間や他人への豊かな愛と思いやりを持てれば、少しは明るい社会になるのでしょう。
そんなところにも絵の一つの良さ、効用を感じることが出来ます。

21展ー5 家族シリーズ第5弾

2009年02月20日 | Weblog
   〔女房殿の絵のコーナーNO,3〕

  『ノイシュバンシュタイン城』 パステル画 6号 1992年

 珍しくパステル画です。油彩とも水彩ともまた一味違ったものですね。
 私はまだ描いたことがありませんが、独特の雰囲気が出そうで興味があります。
 
 私の会社勤めもそろそろ終わりに近づき、夫婦して記念の旅行でヨーロッパ
 に行った時のものです。
 この時もまだ、絵に関心もなかったので(見る方は好きでしたが‥)、
 スケッチしている傍で専らカメラだけで、所在なくブラブラしていたものです。

21展ー5 家族シリーズ第5弾

2009年02月20日 | Weblog

    〔ベネチア〕  油彩  20号 1993年

お友達とイタリア旅行の時のスケッチから油絵に起こしたのでしょう。
 私は留守番をして居り、平日は外食、土日はラーメンを食べていたのを
 思い出します。
 珍しく、油彩画ですがまだ水彩を始める前の作品と言うことになります。

21展ー5 家族シリーズ第5弾

2009年02月20日 | Weblog
   〔女房殿の絵コーナーNO、5〕

    「卓上のシンフォニー」 水彩 40号 数年前のものです。


  (素人美術評論家の勝手な絵画論その1)
   
   最近、何処でも何時でも見ることの出来る素人集団の趣味の水彩画展示会
   〔大半が淡彩画とかスケッチ画と言うべきものが多いのだが)に行くと、
   きれいだなぁ!上手いなぁ!洒落てるなぁ!センスあるなぁ!等とは心底
   思ったり、感心したりしています。
   絵というものは、もうそれだけで良いのだと思わされます。

   それでもいつも帰り道に覚えるあの一抹の物足りなさは、一体何なので
   しょうか。
   そうした絵に、何も高邁な芸術性や哲学性などや、魂を揺さぶられるような
   感動などを期待するわけではありませんが、器用で、ただきれいなだけの、   薄くて淡い淡彩画やスケッチ画ばかりを見続けていると、
   どうしても薄っぺらで、皮相的な感じがしてなりません。
   まるで今の世の人情、世相の様な気がしてきます。

   私の絵を見る観点が間違っているのか、審美眼の不足か、絵という物が全く   まだ分かっていないのか。
   いずれにしても素人美術評論家としても経験、勉強不足なのでしょう。
   
   目下、勉強中の美術評論書には「絵はその時その時の社会を反映するもの」
   ともあります。するとやはりこんな傾向が、いま時の絵とも言えるのかも知   れません。
    

21展ー5 家族シリーズ第五弾

2009年02月20日 | Weblog
    〔女房殿の絵のコーナー NO,6〕

     「中央公園」 水彩 10号

    遠くに行かなくても近場で幾らでも題材はあるものです。
    この間、神奈川スケッチ旅行という本を買いましたが、身近に
    幾らでも対象になる所があるのに驚きます。
    わざわざ遠くの観光地まで行って、いざその地では皆の描いてる
    のと向き合って描くなんて天の邪鬼的画法も面白いものでしょう。

21展 5 家族シリーズ第5弾

2009年02月20日 | Weblog
   〔女房殿の絵のコーナーNO,7〕
    「卓上」 40号 水彩

   ここまで7枚の新旧の〔水彩5枚、パステル1枚、油彩1枚)を
   見て頂きました。
   心象画風のはしりですが、まだまだ具象と心象の狭間に漂っている
   と言う感じです。
   心象は感性を求められるわけですから、練習の世界だけでの上達では
   ありませんからこれは大変で、厄介なことです。独りよがりの世界に
   ならないようにしなければなりません。
   丸いものを丸く描けない、立体感が遠近感が描けない、形が上手く描け
   ないから、心象とか抽象画をやるんだという笑い話がありますが、難しい
   問題です。
   写生画、具象画では長くやると、やがて物足りなく、自分の心の表現描写
   の限界を感じてくるケースが多いと言います。
   この変遷も基礎があっての、進歩の課程の一つなのでしょう。

21展ー5 家族シリーズ第5弾

2009年02月20日 | Weblog
    〔女房殿の絵コーナーNO,8〕

   「風車」 〔スケッチ集〕 
      続いてここからは、古い多数のスケッチブックから適宜に
      何枚かを展示してみます。
      スケッチブックは本当に良いものです。写真とは違った
      生の雰囲気が感じられます。描き手にとってはもっとリアルな
      様々な感情が思い出される事なのでしょう。
      この時も私は多分留守番だったのでしょう。こんな風車は
      見た記憶がありませんから‥。
     

21展 5 家族シリーズ第5弾

2009年02月20日 | Weblog
    『女房殿の絵のコーナーNO,10〕
     『市場』 昔のスケッチブックより。
 
  はっきり思い出せませんが、私の写真アルバムからいくと、ブルッセル
  のダウンタウンだったと思います。この市場の裏にあった横町のレストラン
  でのムール貝が美味かったのが思い出されます。