誠茅庵という名の小さな小さな美術館

絵や写真、そして雑感日記。。
六十の手習い(水彩画、スケッチ等)帖。

26展ー7 「ぎんのほし いろいろ色彩展」よりー(序)

2014年05月21日 | Weblog

 

   今回の展示は、空に浮かぶ無数の気球群の幻想的そしてロマンチックで

   詩情に溢れていて、見る人に夢と希望と生きる楽しさや喜びを与えるような

   不思議な絵の空間や世界を描き出す画風で有名な、女流画家の

   河野理枝さんが主催されている幾つものグループからの展示です。

   その6つのいろいろな絵画グループが一堂に会しての年に一度のイベントです。

   当館でも今年で3回目の陳列になります。

   今年も会場には色鉛筆、水彩、油彩、アクリルその他とあり、モチーフも様々で、

   見ているだけでも楽しい雰囲気に包まれる様でした。

   ご案内状に次の様な文言がありました。

   『絵の具で、色鉛筆で夢を形に、思い出を心に描きます。楽しくワクワクする絵を

   描いてます。絵を描くことは愛することの表現、人生を語る表現、上手下手よりも

   楽しくおしゃべりしながら笑顔を大切に見て下さい……』

   私も、絵というものに対する考え方、姿勢については、この文言の通りだと

   思っています。強い共感を覚えます。

   さて同会には、何人かの知った方がおられます。今年はその中から3人の方の

   作品を陳列させて頂きました。

   まず鈴木嘉一さん(油彩2点)は、鶴彩会(水彩グループ)に居られて、うちの女房

   などと一緒だったというご縁です。しかも私が毎週火曜日にやっているピンポンの

   会場(公民館)と同じ所で同じ曜日にやっておられる「アート・リエ」という絵画グループ

   で活動なさっています。時々お会いすることがあるのです。

   

   安田 武さん(色鉛筆2点)は、現在「日よう会」という水彩画グループでご一緒

   している方です。

   色鉛筆の方が水彩より長いキャリアと伺っております。

   

   次の萩原 久光さん(油彩1点)は、もう10年も前になりますが、市の主催した

   水彩画講座、そしてそこから誕生した『日よう会』というところで、ご一緒させて

   頂きました。既にあの頃からきっちりしたメリハリの利いた上手な絵を描いて

   居られた記憶です。久し振りに作品を拝見し、とても懐かしく今年は是非にと

   お願いして陳列させて頂きました。

   それではこの順番で3人の方の作品をご覧下さいませ。


26展ー7 「ぎんのほし いろいろ色彩展」よりー(1)

2014年05月21日 | Weblog

 

      鈴木さん作品の1/2

         鈴木 嘉一 さん 画     『烏瓜とワイン』    油彩

     如何にも油絵らしい素晴らしい作品です。

     確かなデッサン力をもとに、適度にラフなタッチとその色合いで

     烏瓜の赤が効果的にとても印象に残ります。

     油絵のこうした感じのタッチの雰囲気には心を惹かれます。

     私の好みの画風で、油絵を自分でもやりたくなるようです。


26展ー7 「ぎんのほし いろいろ色彩展」よりー(3)

2014年05月21日 | Weblog

 

        安田さんさく品の1/2

           安田 武 さん  画   『 美術館への道 』   色鉛筆

        この作者の画風には何時も一寸、メルヘンチックで、あっさりした中にも独特で

        個性的な雰囲気があります。

        色鉛筆画については私には全く未知の世界ですが、何かほのぼのとした

        温かみを感じます。彼のお人柄の勢もあるのかも知れませんけれど… 。

        油彩、水彩とも一味も二味も違った形の味わいがあるようです。


26展ー7 「ぎんのほし いろいろ色彩展」よりー(5)

2014年05月21日 | Weblog

 

        萩原さん作品の1/1

           萩原 久光さん 画  『 red roses 』  油彩

    キャンバス一杯に、大胆に描いておられはっきりした白と赤とのコントラストも

    鮮やかでその存在を強く主張していて迫力満点の作品です。

    絵とは時にはかくありたいものです。

    ところで、巷で開催される多くの趣味グループの絵画展(水彩画展が多いので

    すが)をかなりよく覗くのですが、昨今ではその多くはあっさりとした美しさを追求

    した作品の様な気がします。

    特に水彩画展と銘打ったところではその傾向が強い様です。

    そこでは、スケッチ画的であり、ペン画に軽く着色したものやらで、淡彩画的な

    作品が全盛です。

    癒し系の絵とでもいうか、きれいでハイセンスでとても洒落てはいますが、

    反面、淡い薄い軽いという共通の特徴がある様な気がします。

    どうも私などはいまいち物足りなさを感じてしまいます。

    もちろん絵は人それぞれ様々であり自由であり、そして人によって絵に対する

    考え方や好み、絵に求めるもの、表現するものが違うのですから、当然いろんな

    画風やスタイルがあって良いわけでしょう。

    そこに加えて、見る人のそれぞれの好みの問題があるわけですから

    絵には無限にスタイルがあり、同時に絵の評価も良し悪しも好みも自由であり

    無限大なものと言えるのでしょう。

    私などは、はっきりと描き込んだ、強く訴えてくるものがあるこの「red roses」の

    様な力強い作品を見ると逆にホッとするものを覚えるのです。 ーー完ーー

 

    これで今回は5点をご覧頂きましたが如何でしたか。

    このいろいろ色彩展などを見ると、絵はまさに様々で、それにはそれぞれの良さが

    あるものだという感を一層強く致します。

    本日はご来館有難うございました。

    また次回の展示へのご来場を楽しみにお待ちしております。  ーー館主拝ーー