* ご挨拶
この誠茅庵小さな小さな美術館も半年ぶりで、しばらく開店休業といった
有様で新しい陳列が出来ないでおりました。
これはコロナによることと、そして何より私(館長)の体調不良とそれに伴う
気力意欲の衰退によるものでした。
美術館と称していながら申し訳ありませんでした。
さて、今回久し振りに陳列することになったのは、この会が自分が20年間所属
していた会であり、自分も出品しており、加えて今回の展示会が私自身としては
最後の展覧会出品になるかも知れないという事情もあったのです。
体調がこんなに気力や意欲というものに影響を与えるとは自分でも驚いております。
設立以来のメンバーでありましたが、悩んだ挙句とうとう意を決し、この展示会の
最終日に、7月から休会にさせて頂くという申し入れをしたのです。
何とか体調回復に努め気力意欲を取り戻し出来るだけ早い日にカムバックしたいと
願っています。
今後とも、この誠茅庵美術館は、友人知人等の個展やグループ展などがあれば,
出来るだけ、当館でも陳列させても貰う覚悟です。
どうぞ時々覗いてみてください。またのご来館を楽しみにしております。
時節柄、熱中症やコロナには十分気を付けてお過ごし下さいませ。
( 日よう会のことー1)
実はこの会は私が名付け親なのです。これだけがたった一つの私の自慢です。
当時の設立メンバー数人で集まってネーミングとなった時に、いろいろな洒落た
素敵な名前が候補に挙がりました。たまたま私はシンプルに日曜日にやること、
先生のお名前が【よう】であることに掛けて、日よう会を提案したのです。
途中いつの間にか日YOH会になったりしましたが、これに落ち着いているようです。
2002年に発足し多少の出入りはありましたが、常時20~25名で維持してきました。
途中入会希望があっても2,3年も待ちなんていうと時もありました。
先生は芸大の油画科卒で、立軌会の主要メンバーです。我々にはちょっと勿体ない位の先生です。
よく「どんな先生ですか」と展示場などで聞かれますが、その時私はいつも「口は悪いが美人の
先生ですよ」と答えています。
本職は油画でしょうが絵の基本をたまには優しく、いつもは大声で教え、その教室でのジョークや
生徒とのやり取りは面白く教室には笑いが絶えません。
今回も4~5人の入会希望者が展示会の受付当番者に申し出がありましたが、もし入会されても
きっと満足されることでしょう。
*日よう会のことー2
月に1回の教室ですが、2回目の仕上げの時には全員のをズラリと並べて
先生の講評があります。
年に1度はモデルを描いたり、野外スケッチをしたり、展示会と交互に隔年
でスケッチ旅行などがありました。暑気払い、忘年会という年に2回の総会は
和気藹々の楽しい食事会であり宴会でした。
役員は(世話役)は5名の1年交代の輪番制です。しかし最近では80歳以上
の人は本人の希望により、その申し出があれば免除することになりました。
これで皆の平均年齢は高くなるかもしれませんが、皆さんは長いお付き合いで
一層楽しい雰囲気になっています。
よく10人も集まれば変人奇人(峻険 高慢 唯我独尊他いろいろと)がいるものと
言いますが、ここでも様々な人間模様があったのでしょうが、自然淘汰的に替わって
今では思いやりがあって人格円満で、絵への情熱深く、進歩も著しい方々が続いている
ようです。平均年齢のアップはあるでしょうが、今後も末永く継続するだろうと信じて
おります。
*日よう会と当誠茅庵小さな小さな美術館のこと。
この誠茅庵美術館でも、日よう会展示会は1回展からその全てを掲載というか陳列してきました。
(もちろん今これをご覧のPCでどんどん昔に遡っていただければ観ることが出来ます)。
案外面白がられましたが、私の独りよがりの評論めいたコメントを付けたりして楽しんで来ました。
最近ではその作者の紹介、簡単な人物像などにとどめて、作品の1点づつを紹介してきました。
幸いクレームもなく、陳列をほとんどの方に許可を頂いてきました。ある意味で、会として
個人としても良い記念に、思い出になるのではと思っております。
<追記>
グループ展の通例で、そこの先生の作品が賛助出品として飾られています。
うちの先生は毎回頑として拒否され続けて来られました。それには先生なりの何か矜持がおあり
なのでしょう。展覧会の会場でギャラリーの方に「こちらの先生はどんな絵を描かれますか」と
いう質問を、何度も受け返事に窮した記憶があります。
毎年お願いし続けたところ、何年前だったかついに「第10回展」になったら記念展として出し
ましょうという約束を頂いたのです。
10回展の時の展示責任者やその年度の会長役員の方々は、ぜひそのことをお忘れなく、実現させて
頂きたいものです。
それでは今回も17人の17点を並べてみました。会場の陳列順通りに時計回りに陳列しました。
会場では一人3点で大小色とりどりがずらっと並んでいるのですが、私の勝手な好みで1人1点で
選択させて頂きましたのでお許しください。
それではどうぞ17点をごゆっくりご覧くださいませ!
作品NO-1/17
『 箱 根 』 久保田 明さん 画
最近、ステッキを使い始められましたが、元気に参加されて、ひょうひょうと
描いておられます。
今や会の最長老です。 衒いのない素朴で素直な絵がこの方の持ち味です。
まだまだ元気に続けられるようです。
作品NO-2/17
『 カイマナヒラ 』 林 由紀子さん 画
いつも明るい笑顔で、親切でやさしいとても爽やかな方です。
絵にもしっかりその感じが出ていて、デッサンも確実で心地よいものです。
絵に穏やかな安定、安心感を覚えます。
作品NO-3/17
『 うさちゃんとお茶 』 高橋 純子さん 画
会の設立時からのお仲間です。この数年、腕をメキメキ上げられました。
何人かおられる会の出世頭のお一人でしょう。
そのお人柄同様に、やさしく誠実な感じが絵にもよく出ています。
展示会などでは、よく同姓なので奥さんですか、と聞かれます。
喜んで知らない方には半分位は,にこにこと「そうです」と答えます。
作品NO-4/17
『 グリーン 』 佐藤 典子さん 画
メンバーで唯一人の美術大学出身です。学歴など関係ない世界とはいえ
我々の中では一段抜けた見事さです。
色使い、塗り方,構図など一寸真似の出来ないセンスです。
お人柄も円満で何ともやさしい頼りたくなるようなお母さんタイプです。
作品NO-5/17
『 SUMMER-1 』 山下 登喜子さん 画
とてもしっかりした印象の方で、でも一方では真面目なとても頼りになる
優しい方です。
その作品はそんな性格通り、何時もはっきりしたきちっと力強い素敵な作品
です。絵はお人柄を表すものなのでしょうか。