誠茅庵という名の小さな小さな美術館

絵や写真、そして雑感日記。。
六十の手習い(水彩画、スケッチ等)帖。

27展ー(11) 第6回ヤーコン会作品展ー(序1)

2015年11月05日 | Weblog

 

      今年の秋も、海岸傍の喫茶室のある洒落た画廊『ドーヴィル』で

      『ヤーコン会作品展』を開きました。

      幸いオープニングディも爽やかな日和で、その後の1週間の会期

      中にも一度の雨にも合わず、これは会員全員の日頃の行いが

      きっと良いからだろうと皆で喜び合ったものです。

      予想以上の多くの方にも来て頂きました。少しは喜んで頂いた様

      でもありますし、お褒めの言葉やとても参考になる批評なども沢山

      頂戴しました。本当に開催した甲斐がありました。

      開催して良かったと実感しています。

      搬入の期日が迫ると、思うように仕上がっていなかったり、まだ描け

      ていなかったりで、悩み、焦りという生みの苦しみを、あたかも一人前

      の一寸した芸術家になったかの様に味わいました。

      こうした刺激も、考え様によっては平穏で平凡な日常生活の中では

      一種の活力になり、生きている証であり、生き甲斐になっているの

      かも知れません。同時に我々にとっては脳の活性化にも良い薬に

      なっているに違いありません。

      

      当展もいつの間にか6回目にもなりました。

      楽しくワイワイやっているうちにと言うのが実感です。

      スケッチ会、スケッチ旅行、合評会、展示会開催、その反省会に

      忘年会と暑気払い。中央の展覧会の見学行き、先生の個展行き、

      そして何と言ってもめっぽう楽しかったヤーコン畑での芋煮会等々と

      いろんな年間の行事を楽しんでいる間の事でありました。

 

      時に今回は、開催前に色々なことがあったので、無事開催に漕ぎ着け

      られて、フィナーレも賑やかに迎えられた事に、いつも以上にホッとした

      のです。というのはその一つが、この手頃な広さで素敵な雰囲気で、

      湘南らしいロケーションで皆のお気に入りの画廊「ドーヴィル」が、

      このヤーコン展を最後として閉館するという情報が開催直前に入った

      のです。これは誠に残念なことで、この展示会も今回限りになるのか、

      ヤーコン会はどうしたらと案じながら話し合っておりました。

      しかしこれは作品展が始まってから、画廊のオーナーとじっくり話をして

      みたらあと4~5年はやりましょうと言う嬉しい返事を正式に貰ったので、

      まずはこれは解決しました。

      そしてもう1件、もっと大事なことがあったのです。

      当ヤーコン会の会長であり、ヤーコンというネーミングの由来になった

      人で、最も積極的に各種行事や展覧会開催も引っ張りリードしてくれて、

      皆をまとめて呉れていた、まさしくこの会のシンボルであり

      或いはアイドル?的存在でもあり会には無くてはならない存在だったと

      言うそんな人の、何とこの作品展の直前になってこの会の退会辞退と

      いう爆弾宣言があったのです。

      あまりに突然で唐突で、しかも何でこの時期にと言うわけで、青天の霹靂も

      よいところで理解に苦しんでしまった。

      驚き呆然としてなかなか受け入れられなかった皆は、何度か集まり、

      引き留め工作案やら、これから会そのものをどうしようかと思案し、

      話し合いました。

      結局は会長の年齢による精神上や身体上の不具合による体調不良に

      つきる事のようなので、そうならばこれは誰しも明日は我が身のことであり、

      如何ともしがたい事情だということで、やむなくそれ以上の説得も断念した

      のです。

      こうして残念ながら会長不在でも思い切って、第6回の展示会を実行した

     状況だったのです。

     これに勇気を得て、好きな絵を楽しみながら細々とであっても、ヤーコン会は

     そして作品展も変わらず続いていくのではないかと、今のところは思っている

     のです。

     時というのは待ったなしで、無情にもどんどん過ぎていきます。

     それにつれて世界が変わり 我々の身近な小宇宙でも様々に変わって

     しまいます。

     時の経過によって人は変わり、老い、弱り、肉体は衰え、気持ちは萎えてやる気

     も行動力も覇気も好奇心も向上心も薄らいでしまいます。

     生命のあるものの宿命ではあるのでしょうが悲しい現実です。

     絵を描きそして皆と仲良く楽しめるという気力は果たして何時まで続くのだろう

     かと、ふと心配になってくる今日昨日なのです。

     体は弱ったとしても、皆と楽しく話し笑い、人を愛し、絵を愛し、見て喜び、描いて

     は楽しむといった気持ちだけは、少しでも長く持ち続けたいと心から願って

     いるのです。

      

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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1 コメント

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作品展 (絵の愛好家 Y・K)
2015-11-08 10:41:45
ヤーコン会作品展の開催おめでとうございます。今回はどうしても伺えなかったのですが、
この誠茅庵美術館で拝見させて頂きました。
皆様の仲の良いご様子、楽しそうな雰囲気が
作品やコメントや解説からよく伝わって来ました。こちらまで心が温まる様でした。有難うございました。ご活躍を期待しております。
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