〔父の絵コーナー 戦地から帰ったスケッチブックから〕
生活編 スケッチ NO,16ーー第一次最終展示。
何冊かの手元に残った古びた汚れた、やや大きめのスケッチブックから
あまり戦争臭のないものを抜粋して、今回は展示しました。
ちゃんとした作品は軍へ提出してしまった筈なので、手元にあるのは皆
半端なものや汚れていたり描きかけだったりが勢い多くなります。
このスケッチは、下絵であってこれを元に、時間あればじっくり描き直す、
又は日本内地に帰っては大きな油彩画に仕上げたのでしょう。
いずれにしても、筆とペンとこのスケッチブックを抱えて、家族のために
お国のために戦地を駆けめぐったのでしょう。
こんな手元に残った薄いスケッチブックにさえ、全てに海軍省の検閲印がはっき りと残っています。
厭戦や反戦や敗戦の色彩の濃い絵は許可にならなかった筈ですから、どうしても のどかなアジアの田園風景や素朴な、くつろぐ兵隊さんの様子といったもの が多いのは、この検閲印の勢なのかも知れません。
もっと戦争色の強いもの、インドネシア、バリ島やシンガラジャの風物、景色、
現地の人々を描いたものもいろいろあります。
良く整理してその内、パリやロンドンでの修業時代のスケッチ画などと合わせて
何時か又改めて展示したいと思っております。 ーー完ーー
本シリーズをご高覧有難う御座いました。
お帰りにはティールームの方へお寄り頂いて、どうぞ温かい香り立つ珈琲なぞを 一杯召し上がってからお帰り下さいませ。 館主。
生活編 スケッチ NO,16ーー第一次最終展示。
何冊かの手元に残った古びた汚れた、やや大きめのスケッチブックから
あまり戦争臭のないものを抜粋して、今回は展示しました。
ちゃんとした作品は軍へ提出してしまった筈なので、手元にあるのは皆
半端なものや汚れていたり描きかけだったりが勢い多くなります。
このスケッチは、下絵であってこれを元に、時間あればじっくり描き直す、
又は日本内地に帰っては大きな油彩画に仕上げたのでしょう。
いずれにしても、筆とペンとこのスケッチブックを抱えて、家族のために
お国のために戦地を駆けめぐったのでしょう。
こんな手元に残った薄いスケッチブックにさえ、全てに海軍省の検閲印がはっき りと残っています。
厭戦や反戦や敗戦の色彩の濃い絵は許可にならなかった筈ですから、どうしても のどかなアジアの田園風景や素朴な、くつろぐ兵隊さんの様子といったもの が多いのは、この検閲印の勢なのかも知れません。
もっと戦争色の強いもの、インドネシア、バリ島やシンガラジャの風物、景色、
現地の人々を描いたものもいろいろあります。
良く整理してその内、パリやロンドンでの修業時代のスケッチ画などと合わせて
何時か又改めて展示したいと思っております。 ーー完ーー
本シリーズをご高覧有難う御座いました。
お帰りにはティールームの方へお寄り頂いて、どうぞ温かい香り立つ珈琲なぞを 一杯召し上がってからお帰り下さいませ。 館主。