(1) 茅ヶ崎鶴彩会展
平成23年8月23日~28日
茅ヶ崎市民文化会館 1F展示場で開催
さあ、今年も当美術館でも鶴彩会展を陳列する時期がやってきました。
たまたま当誠茅庵美術館では、館長の夏風邪が年の勢でしょうか、予想以上に
長引いて、この企画展のオープンが遅れてしまい申し訳ありませんでした。
さて私は、我が家の女房殿が出品しているからと言うことばかりでなく、もう15年位も前から毎年楽しみに同展を見続けて居ります。
当美術館でも陳列するようになってから5年以上になるでしょうか。
当館にとってもかけがえのない展覧会の1つです。
私ごときが、評論もどきや感想を述べるのもおこがましいのですが、ここはあえて鉄面皮のお面をかぶり、絵の良き鑑賞家、良き評論家への勉強中ということに免じて、お許し頂き、個々の絵につき又は全体について、評論ならぬ感想を書かせて頂きます。
同展は年々変化しています。皆さんがレベルアップしていることは論を待ちません。昔から油絵かと見間違えるようなしっかり描き込んだ画風が中心でした。
小品には具象画が、大作には半心象的な作品がというのがこの展示会のパターンです。いわゆる今大流行りの、水彩画と称する淡彩画とはその対極にある様な気がします。
そもそも昔から、しっかり描き込んだ作風が中心でしたが、流行りとか風潮に少しも阿る事もなく、その画風は健在です。
そして絵のモチーフというのか題材というのか、具象から心象へとか、又絵の構成や構図というもの、デフォルメといったところに最近かなりの変化が感じられます。
加えて、同じモチーフ、テーマを何年も追求されてる方も多く、自分のイメージや
独特のタッチ、色使いを作り上げている方も多く見受けられます。
それを大きな号の作品で自分のテーマや世界を表現し、小品ではその方のしっかりした具象的な実力を見ることが出来ます。
これはもう素人のお絵描きや手慰みという域を超えていると言っても良いかも知れません。
時々、町の展覧会に行くと、これは描きかけじゃないのか、或いは練習の絵なのか、何かの下絵ではないのかと首を傾げる事も多々あります。
ここではそんな懸念は全くありません。
安心して本格的な水彩画を堪能することができるのです。