誠茅庵という名の小さな小さな美術館

絵や写真、そして雑感日記。。
六十の手習い(水彩画、スケッチ等)帖。

25展ー13、企画NO,13、第24回茅ヶ崎鶴彩会水彩画展ー(序の1)

2013年09月15日 | Weblog

(初めに。絵は自由で各人それぞれのもの。10人居れば10枚の絵あり)

 まだまだ残暑が厳しい時でしたが連日快晴に恵まれて、今年も茅ヶ崎鶴彩会の

水彩画展が市民文化会館で開催されました。連日大勢のギャラリーで賑わって

いました。皆さんが大作を2点、小品を1点という出品で100点有余の陳列です。

それは壮観であり、圧倒される様でした。大きな作品には心象画が目立ち、

小品には具象画がという例年通りの様子でした。

大は80号、小は10号まで、心象あり具象あり、加えて皆さんそれぞれの

個性豊かな画風あり、色使いあり、巧みなデフォルメをしたもの等々と、相変わらず

素敵な充実した作品ばかりでありました。

最近の水彩画展を見て一抹の淋しさ物足りなさを感じる事が多いのですが、

同展は私の好みを十分満足させて呉れます。確実なデッサンに、良く描き込まれ、

色を十分に使った作品なのです。

そこでは。ただ色がきれい形が良い爽やかだというものだけでなく、夢や希望、喜びや

感動、そして悲哀、哀愁や歓喜といった人生の様々なことが感じられるのです。

ただただ美しいというのも、もうそれだけで価値があるでしょうし、見る人を癒して

くれるかも知れないし、喜びを与えるかも知れません。

しかしその感動は刹那的であり、時間的には案外浅く短いものかも知れません。

絵には作者の喜怒哀楽や人生観やその来し方行く末を表現するものでもありたい

ものです。スケッチ画とかペンで縁をとって一寸色を乗せたようなもの、限りなく淡く

淡くてきれいなものは、一見洒落てて素敵そうに見えますが、こんな絵には、絵の

本質の一部でもあるそんなものは期待できないでしょう。

そもそも絵なんてものは自由なものですから、絵というものをどうとらえるか、

どう考えるかによって、様々な見方、考え方そして好みが出来上がるのでしょう。

作者側も見る側もそもそも自由で奔放なもので良い訳ですから、スケッチ画でも

淡彩画的なものももちろん絵でありそれを好むファンも描き手も多いわけです。

反対にこの鶴彩会展のような作品ももちろん絵であり、フアンも負けずに多いわけで

そこが絵の面白い所であり、深い所なのかも知れません。

 


25展ー13、企画NO,13、第24回茅ヶ崎鶴彩会水彩画展ー(序の2)

2013年09月15日 | Weblog

(油絵のような水彩画)

この鶴彩会展では、ご自分では絵を描かない方、絵が好きでよく見て居られてそれを見る

眼はかなり肥えているという方の中でも、「これは油絵でしょう!」と言う方が結構居られます。

これが水彩なのかと驚く方もかなり多いようです。

この辺に、水彩画と油彩画との社会一般のイメージの一端が窺えます。

油彩とは重厚で濃いもの水彩とは淡くてきれいで小さいもの、そして水彩よりも油絵の方

が高等で難しいものという概念が未だに定着しているのかも知れません。

確かに、我々は子供頃に水彩で初めて絵を描く事を経験し、大方の人はそれで終わり、

一部の絵が特に好きか、上手だと褒められた人が、高学年になって油絵を始めるという

このパターンが一般的だったと思います。

これが日本では昔からの水彩油彩の認識や評価に影響したり、固定概念を作ったの

かも知れません。

水彩も油彩も両方おやりになった方に聞くと、皆さんが水彩画の方が難しいとおっしゃる

のですから面白いものです。

 

さて、絵には手段(絵の具、筆その他の素材、材料等)によるもの、モチーフによるもの

(テーマ)、その表現技法によるもの等と実に様々な分類やスタイルがあるわけです。

しかしあくまでも描く側は、水彩でも油彩であっても表現するためのその触媒はや手段は

何であれ、さくしゃの意図が伝えられれば良いものでしょう。

そして見る側は、純粋に美しいものへの感動でもあこがれでも時には癒しを求めてでも良し

で自分の好みに正直に見れば良いのでしょう。

それは描き手と見る側との、お互いの感性の問題なのかも知れません。

見る人の感性、感覚、センスと言ったものが、作者のそれと似ていれば、それが取りも

直さず好みの絵、好みの画風になるのでしょう。

それでは同展から13人の各3点づつの39点ご覧頂きます。

尚会場の目録通りの順に陳列しました。尚、私の知識や感性や審美眼は、未だこれらの

作品へのコメントとかましてや批評などがを出来るほどに成長しておりません。

そこでせめて感想とかご紹介程度とさせて頂きます。

それではどうぞ、じっくり、ゆっくりとご鑑賞下さいませ。


25展ー13、企画NO,13、第24回茅ヶ崎鶴彩会水彩画展ー(1)

2013年09月15日 | Weblog

 

   大木さん作品の1/3

       大木 幸子さん  画    『 憩い 』   F40

   この方の絵の独特な雰囲気、色合いそしてはねるようなタッチ、筆使いは

   前々から素敵で私の好みです。

   奔放のようで実は巧みで、とても効果的な筆の動きです。

   具象とだけでは言い切れない、、かといって心象でもない何とも言えない

   味のある絵だと毎年見入ってしまいます。


25展ー13、企画NO,13、第24回茅ヶ崎鶴彩会水彩画展ー(4)

2013年09月15日 | Weblog

 

      金築さん作品の1/3

          金築  翠さん 画    『 輪廻(いとほしかりし日々) 』    F60

      いつものひまわりシリーズです。今年も見事な出来映えです。

      何かまさに輪廻転生を考えさせたり、人生というものに思いを巡らせたり、

      一瞬、宗教的な気持ちさえ抱きます。

      一見、寂々とした中に厳粛なるものがあり、しかしそうでありながら、

      それが逆に、明るい希望がその向こうに垣間見えるような気がします。

      これもこの絵の力というものでしょうか。、


25展ー13、企画NO,13、第24回茅ヶ崎鶴彩会水彩画展ー(7)

2013年09月15日 | Weblog

 

    熊澤さん作品の1/3

       北川 和子さん  画    『 壁の詩(25-1) 』    F50

    この作者の長く続いている「壁シリーズ」とでも言うべき作品です。

    いつも安心してみることが出来ます。

    時には巧みなコラージュを駆使したり、無機質な壁のポイントに入った

    暖色は効果的で、まさに詩と明るさと夢とを表現しているようです。