誠茅庵という名の小さな小さな美術館

絵や写真、そして雑感日記。。
六十の手習い(水彩画、スケッチ等)帖。

27展ー(8) 「第5回 日よう会水彩画展」よりー(序)

2015年07月16日 | Weblog

 

 

    今回は「日よう会」展からです。7月の7日~12日に駅前の市民ギャラリー

        での開催でした。この「日よう会」は私(館長)が唯一所属しているグループです。

    月に1回ですが市立美術館のアトリエに集まって、「板倉よう」とおっしゃる女流

        画家に指導を頂きながら描いています。

    早いものでもう5回展を迎え、グループとしてもいつの間にか14年になりました。

    その年月の長さと絵の上達具合との相関関係が取れていないことに悩みながらも、

       和気藹々楽しくやっているうちのあっという間のことでした。

    それもメンバーのほとんどの方が常識も心も豊かで、明るい温かなグループだった

       からこそだろうと思っています。

    よく世間では、人が10人集まれば必ず1人2人は、グループを壊すタイプの人間が

       居るものだと言います。つまりは陰険、峻険、邪悪、排他性、非妥協、我が儘

    そして吝嗇といった性格の人間が楽しいグループを阻害や破壊するのです。

    これは未だ比較的若い人にも時々はいるようですが、中高年、老人になると

    この傾向が強くなると言われています。

    我々にとって、特に貴重で絶対楽しくあるべき残り後半の人生で、折角見つけた

    居場所が、こんなことで乱されるのは何とも残念で悲しいことです。

     高齢社会の今日では、老人会、趣味の集まり、施設、公民館、自治会等でも今では

   避けられぬ一寸深刻な問題になっているそうです。

     私のもう一つの趣味である「心理学から見た老人精神衛生考察」でもこれは大きな

     テーマの1つになっています。

   その点この会では、ご覧のように一人もそうした人が居ないのです。

   これは実に希なことでもあり、幸運だったり恵まれていたと言えるでしょう。

   その上、先生はと言えば口は悪いけれど美人だし、滅法明るくユーモアやウイットも

  豊かで、その指導法は厳しいけれどもユニークで、生徒とのやり取りは愉快ながらも

  極めて 適切で、感動的ですらあります。

   この展示会や毎月の教室風景などを見ていると、私の昔からの性善説も決して

  間違いではなかったという充実感と、この飽きっぽくて気の弱い自分が、今まで

   よくも止めずに続けていて良かったという感慨にしみじみ耽っているこの頃なのです。

  

  さて、会期中(5日半)は550人の方々に見て頂きました。

  総じてその感想は、確実に会としてレベルアップしており大きく明るくなったと言うこと

  でした。デッサンが出来て来ているという評価もありました。

  そして全体に濃いしっかりした感じになったという感想もありました。

  濃いのが好きな私などにとっては嬉しいことでした。

  透明水彩で巧く混色してアクセントを強調し、濃くて強い絵を描くのを目標にしている私

  には、会場全体の雰囲気がそうした傾向だとお聞きするのは楽しいことでした。

  最もこの淡彩画教室としては邪道かも知れませんけれど。

  私の友人知人(小学から大学まで、会社時代、他の趣味や集まりの人、

  その他の知人なと)が60人余も来て呉れました。

 (まるで、私の体の具合のことがあるから彼等は私が絵など出品するのもこれが最後かも

 知れないと思って来て呉れたのではと、思わず勘ぐりたくなる程でした)。

 本当に友人知人とは有難いものです。この人達と仲の良い友達で良かったと

 感謝の気持ちで一杯でした。

 そんな友人の中には、芸大出や絵描きの人も居て毎回忌憚のない辛口批評を

 してくれます。

 今回も相変わらずでしたが、彼等も会場全体の変化進歩を感じ取ってくれた様でした。

 会場のムードも良くなり、まずはなかなかの良い展示会だったという総評でした。

  

  ところで今の私は、実技の方は半ば諦めて絵の評論家の真似事をして楽しもうと

  思い始めぼちぼち勉強をしています。

  人の絵を見てその良し悪しのポイントが分かるようにしようと努めています。

  知らない方とか他の会の方などには、案外割り切って修業のつもりで評論もどき

  を時々臆面もなく、この当美術館上でも書いたりしています。

  しかし、身内のような同じ教室で机を並べている仲間、同輩の絵をあれこれ言ったり

  批評したりする程の度胸はありませんし、ましてやそこで教えてしまう様な神経はなく、

  そんな鉄面皮で非常識なことは出来る筈もありません。

  そんな訳で、この当美術館上の日よう会展展示では、絵についての直接のコメントは

  遠慮致します。

  しかしよくあるのは、絵をご覧になって、その良さとか好き嫌いなどに関係なく、

  この絵はどんな方が描いたのかしら という興味や関心を抱く方が結構多く

  居られることはです。

  そのため、このブログの美術館の展示責任者としては、せめてその作者の

  プロフィールとかその人となり位は、私なりにお伝えできればと思います。

  人間とは複雑なものであり、表もあれば裏もあるといいますから、なかなかその人の

  本質的な人間性を知ることは難しいことです。

  ましてや短期間でしかもお付き合いがあまり無ければ当然です。

  従って極めて個人的で直感だけに頼ったコメントですので、(失礼あったら、

  ご自分を世間にはそう見てる奴もいるのかと笑ってお許し願います) 少しでも

  作者に近い感じ雰囲気ををお伝えできればいいがと願っています。

 

  馬鹿ほど話しとトイレが長いといいますが、私の悪い癖でしょうが、展覧会を

  思い出しながら書いているうちに、この序文の駄文が、いつの間にかついつい

  長くなってしまい申し訳けありませんでした。

  それでは皆様を絵の陳列室の方へご案内致します。全員19人の57点です。

  当館では会場での目録の順番通りに陳列致しました。 

   では、 どうぞごゆっくりご覧下さいませ。

 

 


27展ー(8)「第5回 日よう会水彩画展」よりー(1)

2015年07月15日 | Weblog

 

         井川さん作品の1/3

              『  聖なる日  』   井川 末子さん  画

 

     当グループ設立時からの同士のお一人です。

     お孫さんのお世話や何やかやとお忙しそうながら、絵にも真剣に

     取り組んで居られます。他にも刺繍画や朗読などとその活躍は

     とても広くて多才な方です。

     独特な雰囲気をお持ちで、愛すべきキャラクターです。


27展ー(8)「第5回 日よう会水彩画展」よりー(4)

2015年07月15日 | Weblog

 

          井波さん作品の1/3

                『 チューリップ 』   井波 武子さん  画

 

     私など滅多に口も利けない様な、高潔でお上品な敬虔なクリスチャンの淑女です。

     でも本当はとてもやさしく温かい、そして気さくな方だと人伝には聞いています。

     チャイナペインテングの先生をおやりでしたから、もともと絵のお上手なのには

     今更驚きませんが、次の絵の「冬枯れの梅園」での流れる水の感じは素敵だった

     と多くのギャラリーがおっしゃってました。


27展ー(8)「第5回 日よう会水彩画展」よりー(7)

2015年07月15日 | Weblog

 

      遠藤さん作品の1/3

           『  ミニィちゃんとアソボ 』   遠藤 崇昭さん  画

 

    もう大台の筈なのに万年青年といった風情です。

    この日よう会の今年度の会長さんです。やさしく気配りが出来、人の話をよく

    聞ける名会長振りです。これは彼の人柄、人間性によるのでしょう。

    彼なら会長としても皆が安心です。

    絵も機械設計屋さんの几帳面な硬さが取れて来て、この所大きな躍進です。