誠茅庵という名の小さな小さな美術館

絵や写真、そして雑感日記。。
六十の手習い(水彩画、スケッチ等)帖。

24展ー18 特別展 「豊島星司氏の日本水彩紀行展」よりー(1)

2012年12月26日 | Weblog

 

今年の本当のファイナル展として、豊島星司氏が日本中を旅行され、心を惹かれた風景を透明水彩絵の具で

具現された作品を陳列させて頂きました。

茅ヶ崎駅の南口から雄三通りを海に向かって5分も行くと、左側に店舗のショウルームがあります。

ここは毎日の様に前を通っていますが、最近様々な趣味の展示会をやっていていつも賑わっている一寸洒落た

モダンな店舗があるなといつも横目で見ていたところです。しかし店内に入ったのは初めてです。

ここのオーナーはスズキ企画という「家を創る、守る」というのがキャッチフレーズの工務店さんです。

そこでは道に面した表のショールームを、趣味のギャラリーとして無料で開放しているそうです。

地域の文化の向上と市民の趣味の充実に貢献しようと言う主旨だそうです。これは趣味を楽しむ人には有難い

ことでしょう。その志も立派なもので、なかなか粋な企業もあるものです。

さて今回は「陶芸・水彩画 コラボ展」という企画でした。店内の壁面には豊島氏の日本の原風景を描かれた

水彩画が、フロアには女流陶芸家お二人の素晴らしい陶器が並んでおりました。

 それでは、私が心惹かれた作品を勝手に選んだ16点の中のベスト8ですが、どうぞごゆっくりご覧下さい。

 

 


24展ー18 特別展 「豊島星司氏の日本水彩紀行展」よりー(2)

2012年12月26日 | Weblog

 

      作品 NO-1/8

          豊島 星司氏  画  『能勢町長谷』 (大阪府)

 

   この方、豊島星司氏は、私は20年も前から存じ上げておりその時から作品を

   意識していた方です。

   長く鶴彩会にもおられました。あれは何年頃だったでしょうか、水彩連盟展や

   鶴彩会展に出品された大作の「伊根の舟屋」(京都府)が素晴らしくて以来

   とても強く印象に残り続けているのです。

   今では小学校の校長の職も引かれて、絵に専念されて居られるのでしょうか。

   これからも大いに期待したいものです。

   いくら濃くて塗り込んだ絵が好きな私でも、デッサン力に優れ具象のきれいで

   淡い夢のような作品と対峙すると一寸妙な感覚を抱きます。

   少なくともその上品でお洒落で、美しくて巧みな作品には胸を打たれ心を奪われる

   のも確かです。

   そうした作家方が私の周りにもこの豊島さんを初めとして、昔、鶴彩会や「せりえ会」

   に居られた近藤さん、そして私が所属している「日よう会」の佐藤さんとか和光さん

   とか他にも数人、さらに他の会にもといった具合に何人も居られます。

   こうした絵には違う次元の絵を見るような感覚ですが、素晴らしいものだと思っています。

   とにかく濃い絵しか描けない私にはとてもそうした絵の評論は苦しいものです。

   素朴な感想位しか書けません。そこで余計な評論などは一切抜きで、陳列させて

   頂きました。


24展ー18 特別展 「豊島星司氏の日本水彩紀行展」よりー(9)

2012年12月26日 | Weblog

    

    作品NO-8/8

      豊島 星司 氏 画    『斑鳩晩秋』  (奈良)

 

    本当に日本には、気が付かないことが多いだけで絵心を大いににそそられる所が

    沢山あります。最も同じ場所に立っても琴線に触れる人、触れない人とあるわけです

    から、その意味ではどんなところでもどんなものでも、人によっては全てが絵に描き

    たくなると言えるのかも知れません。

    それにしても、同氏のこの日本の原風景とも言えるような作品には、心が温まり

    何と言えぬ心の安らぎを何と感じることなのでしょうか。

    同氏のように日本のあちらこちらを訪ね、心惹かれる風景を描いていくというのは

    素晴らしく、何とも羨ましいことです。素敵なライフワークといえるのでしょう。

    これからもまだまだ日本中のそうして風景を描いて行かれることでしょうが大いに

    楽しみです。

 

    以上、8点をご覧頂きました。 ご高覧有難うございました。

    本年も度々の当館へのご来館、まことに有難うございました。今年もいよいよもう

    数日です。

    どうぞ良い新年をお迎え下さいませ。

    来年も当館へどうかお遊びにご来館下さい。心からお待ちしております。

   皆様のご健康を祈ります。           ー館主拝ー

   


24展ー17、企画NO,22「第42回版画展・group藍」よりー(序)

2012年12月17日 | Weblog

 

 今年の最後の展示として、版画作品の数点を陳列致します。

 当館でももう何年も続いて陳列しておりますが、グループ藍は42回という伝統と実績を

 誇ります。

 それだけに皆さんの確実なキャリアと実力をいかんなく発揮している作品ばかりでした。

 現在9人というメンバーで一寸少なくなっているのが唯一残念な事です。

 前は、皆さんがそれぞれの月を表すモチーフを分担して季節感溢れるオリジナルの

 手作りカレンダーを楽しめたのですが、今年はないのが一寸淋しい思いがしました。

 しかし課題作を(花)と(四季)というテーマで皆さんが挑戦し、もう1点は自由作品でという

 展示法も面白いアイデアです。

 やはり長年の積み重ねというのは凄いことです。穏やかな中に落ち着いた上品な雰囲気が

 漂う展示会場でありました。そこでは静謐さと押さえられた美を満喫出来るものでした。

 今年も、当館では毎年お馴染みの版画作家の真弓千枝さんの作品と、昨年に続いて

 駒井高雄さんのお二人の2点づつを展示させて頂きましたのでどうぞご覧下さい。