さすらうキャベツの見聞記

Dear my friends, I'm fine. How are you today?

パンダ惨禍

2007-06-26 23:47:53 | Tuesday 病院
「好きだよね」の続きです。

 ついでにですが・・・現在の日本の産科(さんか)について、こんなたとえ話がありましたっけ。(Yさん、紹介ありがとうございます)
 
 (25 :卵の名無しさん :2006/10/22(日) 11:37:53 ID:W2YJo6ul0)
絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ)と言われながら休みも正当な報酬(ほうしゅう)も無く次々と力尽きていく我が国の産科医師は 虐待(ぎゃくたい)されているパンダそのものである。

本来パンダは大切に扱われ、産まれてきたパンダの赤ちゃんは死なないように大事に大事にされる。

ところがこの国の医療界のパンダ<産科医師>は絶滅寸前であるにも関わらず、
押し寄せる観客に朝から晩まで芸を披露(ひろう)させられ、
それが終われば畑へ連れて行かれ、牛や馬でも できる仕事をさせられている。

あるパンダは嘆いた。
「どうして僕達だけこんなに芸や重労働をさせられるのだろう。餌だって生きていくのにやっとしかもらえない。
そうだ、パンダだからいけないんだ、白熊になれば楽になれる。 」

早速(さっそく)そのパンダは折角(せっかく)の愛嬌(あいきょう)のある白黒模様を捨て、毛を全て白く染め、白熊の檻(おり)へと避難(ひなん)した。

「あー、白熊になって良かった。これでゆっくり休める。餌(えさ)だってなぜか前よりちょっと増えたぞ。」

残ったパンダはさあ大変、少ない頭数で来る日も来る日も朝から晩まで芸と重労働。
また、その芸は完璧でなければならない。一生懸命難しい玉乗りをしていても、強風に煽(あお)られてこけたら大変。

「パンダのくせに芸を失敗した。」と観客から激しいブーイング。


(26 :卵の名無しさん :2006/10/22(日) 11:38:59 ID:W2YJo6ul0)
ぶら下がっているミノムシからも
「そんな芸、ミノムシの俺でもできるぞ。何失敗してやがる。けしからん。罰を与えよ。」とミノムシのクセに大声でやじる。
観客が拍手する。「そうだ!ムチで打て!!」

玉からこけたパンダに手錠がかけられた。ムチが打たれる。
「お前が玉から落ちるから悪いのだー思い知れ!!」
ピシッツピシッツ容赦なくやせ衰えたパンダにムチが飛ぶ。

拷問(ごうもん)の後で「もう駄目だ、僕も白熊になろう。残された仲間達、ゴメン、もう限界だ。パンダを続けると死んでしまう。」

こうしてヨロヨロのパンダはまた一匹一匹と白熊になった。

子供ができにくいパンダはそんな環境では当然子供が増えない。どんどん数が減る。全国の動物園からパンダがいなくなった。

観客は怒った
「どうしてパンダはいないの? 最近のパンダは根性がない! 芸が見れないなんて私達が困るじゃないの! そうだ、署名しましょう。

観客はパンダを虐待するから減少していることに気づかない。

とある動物園が困り果てて
「十分に餌をあげるからパンダさん、来てチョウダイ。」

パンダがやってきた。命を削って芸と労働を行った。幸い失敗は無かった。ところが観客から野次が飛ぶ

「何そんなに餌食ってんだよ。勿体無いじゃねえか!!」

疲れ果てたパンダはその動物園を去った。

今日もまた一匹、また一匹、パンダが動物園から逃げる。白熊になる。
でも不思議なことに、その原因が虐待であることをパンダやその周りの動物達いがいは誰も指摘しないし、
変えようともしないのである。

(30 :卵の名無しさん :2006/10/22(日) 12:14:23 ID:Kj6qyfEX0)
こうして全国の動物園からパンダはほとんど姿を消しました。
残ったパンダの多くは疲労困憊(ひろうこんぱい)して、難しい芸はできないのです。
そんなある日、動物園に王様と王子様が遊びに来ました。 ・・・・(以下、略)


「パンダ惨禍(さんか)」より




【今日の出来事】
・来月の勤務(シフト)表、配布されました! おおっ、初めて「有休(=有給休暇)」を1日分使わせていただけるとは(当たり前のことですが、有休は既に発生しているのですが、実際に使えるかはまた別問題・・・


・病棟の主任(しゅにん;病棟で2番目に責任持つ人)が、おめでた発表。

 なんて、ステキな!!
 (上の方々が、研修等で次々といなくなる現状はつらいですが、赤ちゃんはやはり可愛いものです。無事に生まれて来てくれるといいなぁ


 だが、段々と周りの別の総合病院も、産科を潰している<せざるをえない>状況・・・さて、今後どうなることやら。日本って、乳児死亡率は今や、とても低くなったのですが。

参考・経済社会Data Rankings―1歳未満の児童1,000人当たりの死亡数(1980年代からずっと、日本スゴイです☆ 現場は頑張っています

   ・乳児死亡率-日本の昔と今-(明治時代は、今の50倍以上)



                              

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好きだよね

2007-06-26 22:29:22 | Tuesday 病院
初めて会った人に、職業含めて自己紹介する<される>と、時折(ときおり)返答に困る質問がある。


 「じゃあ、患者さん、好きなんですよね~?」


 はたっと不思議な感じがする。

 というのも、「人が好きなんだよね?」なら、まだ(若干色んなことを含めた上で)即答できるが、
一方で、「患者さんが好き」となると、・・・ステレオタイプ的に言うならば、「助けを必要とする人が好き」であったり、「弱い人、病を持っている人が好き」という意味となる。
 そもそも、
 「その人を『病人だから』好き」
なわけでもなく、
 「その人を『病人だから』嫌い」
というわけでもないだろうに。

 (ましてや、その人が『病人であり続けること』を喜ぶはずもなく、
   元気になることを、
   もしくは、せめて苦痛を感じることなく安らかに過ごせることを、望んでいるんですが...。

  ちなみに、人によっては、『闘病』というよりも、『病と共存して』生きなければならない人もいらっしゃるので、・・・やっぱり、その類(たぐい)の質問はびみょ~デス。)


 そんなわけで、「この人は、一体どういう思いを持って、こう質問しているんだろう?」とその背景を考えようとするが、そもそもその相手の情報はそう多くない。

 そして、即答せず、一瞬でも逡巡していると、そう尋ねた相手は、不思議そうな、いぶかしげな表情を呈する。そして、たいていある結論に達するらしい。
 「この人、(看護している相手を)あんまり好きじゃないんだわ・・・」と。


 ちなみに、このような質問を投げかける方は、どちらかというと、ご自分の善良さと見識の広さを信じきっているような場合が多いように感じられるため、適当に相槌(あいづち)を打っておくこともある。


 正直なところ、病院がなくていいほうが良いのに・・・(=病院なんぞ無くてすむなら、そのほうがよっぽどいいのに)と思いつつ。


   
              

                         

                                     



 いや、一つだけ、なくなっては困るものを思い出した。



 産科である。(続く)

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