医療過誤裁判

産科の医療過誤問題の判決が出た。産科医は無罪であると。
一般認識としてすべての医療行為がすべて完璧に行われるとは
誰も思っていない。問題はことが起こったときにそれをどのようにリカバー
しようとしたか、その中身がどうだったかということだ。

判決の中身を見ていないから簡単にはコメントできないけれど
ただ言えるのは、人の命を預かる仕事はやはり大変だということだ。
それは成功してあたりまえ、何か事があれば責任を追求される
という点でなかなかに厳しいものがある。

それはちょっと見には医者だけのように見えたりするが、実は設計の分野や
その他色々な職業で人命にかかわっている仕事があるのである。

少なからずそんな分野の一人の者としては今回の判決はなかなか重いものを感じた。完璧ではない人間というものが、いかにリスクを排除できるかは難しい課題だ。

自分だけの努力でなし得るものならまだしも、身の回りの環境が影響するとなると
なかなかそれを完璧にするのは難しい。
どんな職業であったとしてもすべては経済原則の上に成り立っている。

自分や対象となる方の危険リスクを100%排除しようとしたら、それこそ膨大なコストや膨大な時間がかかるだろう。しかしみんながみんなすべての事に対してそんなことをやっていては企業や病院は経営が成り立たない。

そこで適切な安全率を考慮しつつ経済性も考え処置や設計するのがその道のプロというものなのである。

しかしふと自分の能力を考えたときに、果たして自分はその要求に十分応えられているのかどうか自問自答すると…。なかなか厳しい答えが出てきそうですね。

それにしても思うのは、世の中にはそういう”人命”という大きなリスクに関わる職業もあれば、ほとんどリスクのない職業もあって、心労の違いは職業により
大分違うよなあ~・・ということです。


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