また芸能人の人が覚せい剤使用で逮捕され
そのことについてのコメントも、たくさん目にします。
私は、家族の薬物の問題を抱えているわけではありませんが
これまで、有名人が逮捕されて、ニュースになった時に
依存症という視点から、幾つか記事を書きました。
今回また芸能人が逮捕されたというニュースを耳にして
少し前の、元プロ野球選手逮捕もまだ記憶に新しいので
とても気になることがあります。
それは、テレビや新聞を見ている一般の人が
「やはり、覚せい剤とかドラッグなんて
芸能人とかスポーツ選手とか、特別な世界の人がやってるんだな」と
思いこんでしまうことです。
プロ野球選手の時に書きましたが
取り締まる側は「有名な人間を逮捕して、大々的に報道させることで
抑止力にしよう」つまり、見せしめにしようという思惑が
あるのかもしれませんが、それが一般の人たちの認識を
誤らせてしまう可能性があるのではないかということです。
なぜこんなことを書くかというと
以前川崎で中学生の事件があった時に
地元のTV局が、深夜徘徊する青少年の特集をやったことがあって
そのインタビューに答えていた子供が
「クスリ買わない?って言われたことがある」と答えていたからです。
何回か書いていますが、子どもだけではなく、大人も
知り合いになった、ごくごく普通に見える人から
「疲れが取れる、痩せる、元気が出る」などの
とても魅力的な誘い文句で、覚せい剤や危険ドラッグを勧められる可能性は
いまや誰にでも、どこに住んでいても起こりうるのです。
依存症についての治療が、日本よりも半世紀は進んでると思われる
アメリカですが、2010年の調査によると
「違法薬物の使用で最も多かったのは大麻であり、1,740 万人であった。これ
は過去1 ヶ月内の違法薬物の使用者薬2,260 万人の76.8%を占め、大麻のみの
使用割合は60.1%(1360 万人)であった。よって、12 歳以上の900 万人
(違法薬物使用者の39.9%)が大麻以外の違法薬物を過去1 ヶ月内に使用し
ていた」となっています。
この流入先の多くはメキシコとコロンビアの麻薬カルテルで、トランプさんの
「メキシコとの間に壁を造る」発言は、どれほど対策をしても
取り締まりを強化しても、薬物の流入と蔓延を食い止めることができない
アメリカの苛立ちの表れでもあろうかと思いますが
けれどこれもまた、別の世界の、他の星の話ではありません。
今現実に、世界のあらゆる場所(特に先進国と言われる国々)で
日常的に起きている現実で、日本もまったく例外ではないということです。
ついにアメリカでは、マリファナを、闇組織の資金源にしないために
合法化するという州まで登場しています。
確かに覚せい剤やコカインなどはそれなりに高価ですから
狙われるのは、一定の経済力がある人たちかもしれません。
けれど、危険ドラッグが出現して、薬物の形態は
(その成分もですが)驚くほど多様化しています。
薬物といえば注射で、使わないと禁断症状が出て
よだれをたらしてのたうちまわるもの
というような、それこそ半世紀前のイメージでは
とても現実に対応することはできません。
それに加えて、パソコン、携帯、スマホなどのIT機器の
子どもたちへの爆発的な普及です。
例えば、小学生でも出会い系サイトにアクセスできるという現実は
薬物との距離も、数年前とは比べ物にならないくらい
近くなっているということでもあります。
ニュースを見て、覚せい剤を使用した芸能人夫婦のスキャンダルで
盛り上がっているような場合ではありません。
報道を見ていると、むしろ故意に、問題の本質を
そらそうとしているような気さえします。(ワタシ割と陰謀論者ですから)
私が初めて薬物というものを知ったのは
小学校の時に、父親と観に行った、黒澤明監督の「天国と地獄」だったと思います。
誘拐事件の犯人の男が、そういう場所に出向くシーンがあって
廃人のようになった男女がうぞうぞとたむろしている場面は恐ろしく
あとで父から、戦後に蔓延したヒロポン中毒や、アヘン戦争についての
講釈をされたような記憶があります。麻薬は、人間を人間でなくしてしまう
とんでもなく怖いものということを、小学校時代にすりこまれました。
戦争と、戦後の想像を絶するような混乱の時期を経験した人だったので
「こういうものは、子どもに見せてはいけない」というような
区切り方をする人ではありませんでした。
「特に女性は、堕ちてしまうとどこまでも堕ちていく」というような話は
戦後生きていくために体を売ったパンパンと呼ばれた女性たちを
現実に見聞きした人間ならではの説得力がありました。
「どれほど助けてと叫んでも、戻ってこれない場所がある。
そこまで行ってしまってはいけない」ということを
私は父親に教わりました。
高校時代は、自分の生育環境や、親に反発して
親の望む子ども像を、一回リセットしてやろうと
ずいぶん無茶なこともしましたが
成績とか生活態度とか、細かいことで何か言われたことはありません。
本質的なところで「人間はどうあるべきか、どう生きるべきか」を語り続けた
まさに明治の理想主義の塊のような人だったと
今でも懐かしく思い出します。
「寝た子を起こさない」「くさいものにはふた」で
無難に安全に生きていける時代ではなくなっています。
特に日本の社会は、経済がすべて、お金がすべての価値観で回っていますから
少しでも経済活動にマイナス(要はお金を使わなくなるような)な話は
ほとんど表には出てきませんし、規制もされません。
しかし、先日の、コンビニATMを使った巨額の詐欺事件でもわかるように
犯罪もグローバル化して、誰がやっているのかもわからず
誰が標的になるのかも、これまた分からない
ということは、常に自分が標的になる可能性もあるということです。
社会はとんでもなく複雑になっていますが
人間はひどく無防備になっています。
どうせハイテクを極めるなら、悪意あるものはすべて排除できるという
ところまで進化できるなら良いですが、いかにも中途半端なのです。
しつこく書いていますが、薬物の問題ひとつ取っても
これまで知っていた知識では役に立たないことが多く
一人一人が様々な情報を集めて
それを整理して、役に立つ情報は、家族や他の人たちと共有する
極端な言い方をすれば、そうやって地道に地道に
自衛できた人間だけが生き残れるという
超サバイバルな社会になっているのではないかと思えます。
そのことについてのコメントも、たくさん目にします。
私は、家族の薬物の問題を抱えているわけではありませんが
これまで、有名人が逮捕されて、ニュースになった時に
依存症という視点から、幾つか記事を書きました。
今回また芸能人が逮捕されたというニュースを耳にして
少し前の、元プロ野球選手逮捕もまだ記憶に新しいので
とても気になることがあります。
それは、テレビや新聞を見ている一般の人が
「やはり、覚せい剤とかドラッグなんて
芸能人とかスポーツ選手とか、特別な世界の人がやってるんだな」と
思いこんでしまうことです。
プロ野球選手の時に書きましたが
取り締まる側は「有名な人間を逮捕して、大々的に報道させることで
抑止力にしよう」つまり、見せしめにしようという思惑が
あるのかもしれませんが、それが一般の人たちの認識を
誤らせてしまう可能性があるのではないかということです。
なぜこんなことを書くかというと
以前川崎で中学生の事件があった時に
地元のTV局が、深夜徘徊する青少年の特集をやったことがあって
そのインタビューに答えていた子供が
「クスリ買わない?って言われたことがある」と答えていたからです。
何回か書いていますが、子どもだけではなく、大人も
知り合いになった、ごくごく普通に見える人から
「疲れが取れる、痩せる、元気が出る」などの
とても魅力的な誘い文句で、覚せい剤や危険ドラッグを勧められる可能性は
いまや誰にでも、どこに住んでいても起こりうるのです。
依存症についての治療が、日本よりも半世紀は進んでると思われる
アメリカですが、2010年の調査によると
「違法薬物の使用で最も多かったのは大麻であり、1,740 万人であった。これ
は過去1 ヶ月内の違法薬物の使用者薬2,260 万人の76.8%を占め、大麻のみの
使用割合は60.1%(1360 万人)であった。よって、12 歳以上の900 万人
(違法薬物使用者の39.9%)が大麻以外の違法薬物を過去1 ヶ月内に使用し
ていた」となっています。
この流入先の多くはメキシコとコロンビアの麻薬カルテルで、トランプさんの
「メキシコとの間に壁を造る」発言は、どれほど対策をしても
取り締まりを強化しても、薬物の流入と蔓延を食い止めることができない
アメリカの苛立ちの表れでもあろうかと思いますが
けれどこれもまた、別の世界の、他の星の話ではありません。
今現実に、世界のあらゆる場所(特に先進国と言われる国々)で
日常的に起きている現実で、日本もまったく例外ではないということです。
ついにアメリカでは、マリファナを、闇組織の資金源にしないために
合法化するという州まで登場しています。
確かに覚せい剤やコカインなどはそれなりに高価ですから
狙われるのは、一定の経済力がある人たちかもしれません。
けれど、危険ドラッグが出現して、薬物の形態は
(その成分もですが)驚くほど多様化しています。
薬物といえば注射で、使わないと禁断症状が出て
よだれをたらしてのたうちまわるもの
というような、それこそ半世紀前のイメージでは
とても現実に対応することはできません。
それに加えて、パソコン、携帯、スマホなどのIT機器の
子どもたちへの爆発的な普及です。
例えば、小学生でも出会い系サイトにアクセスできるという現実は
薬物との距離も、数年前とは比べ物にならないくらい
近くなっているということでもあります。
ニュースを見て、覚せい剤を使用した芸能人夫婦のスキャンダルで
盛り上がっているような場合ではありません。
報道を見ていると、むしろ故意に、問題の本質を
そらそうとしているような気さえします。(ワタシ割と陰謀論者ですから)
私が初めて薬物というものを知ったのは
小学校の時に、父親と観に行った、黒澤明監督の「天国と地獄」だったと思います。
誘拐事件の犯人の男が、そういう場所に出向くシーンがあって
廃人のようになった男女がうぞうぞとたむろしている場面は恐ろしく
あとで父から、戦後に蔓延したヒロポン中毒や、アヘン戦争についての
講釈をされたような記憶があります。麻薬は、人間を人間でなくしてしまう
とんでもなく怖いものということを、小学校時代にすりこまれました。
戦争と、戦後の想像を絶するような混乱の時期を経験した人だったので
「こういうものは、子どもに見せてはいけない」というような
区切り方をする人ではありませんでした。
「特に女性は、堕ちてしまうとどこまでも堕ちていく」というような話は
戦後生きていくために体を売ったパンパンと呼ばれた女性たちを
現実に見聞きした人間ならではの説得力がありました。
「どれほど助けてと叫んでも、戻ってこれない場所がある。
そこまで行ってしまってはいけない」ということを
私は父親に教わりました。
高校時代は、自分の生育環境や、親に反発して
親の望む子ども像を、一回リセットしてやろうと
ずいぶん無茶なこともしましたが
成績とか生活態度とか、細かいことで何か言われたことはありません。
本質的なところで「人間はどうあるべきか、どう生きるべきか」を語り続けた
まさに明治の理想主義の塊のような人だったと
今でも懐かしく思い出します。
「寝た子を起こさない」「くさいものにはふた」で
無難に安全に生きていける時代ではなくなっています。
特に日本の社会は、経済がすべて、お金がすべての価値観で回っていますから
少しでも経済活動にマイナス(要はお金を使わなくなるような)な話は
ほとんど表には出てきませんし、規制もされません。
しかし、先日の、コンビニATMを使った巨額の詐欺事件でもわかるように
犯罪もグローバル化して、誰がやっているのかもわからず
誰が標的になるのかも、これまた分からない
ということは、常に自分が標的になる可能性もあるということです。
社会はとんでもなく複雑になっていますが
人間はひどく無防備になっています。
どうせハイテクを極めるなら、悪意あるものはすべて排除できるという
ところまで進化できるなら良いですが、いかにも中途半端なのです。
しつこく書いていますが、薬物の問題ひとつ取っても
これまで知っていた知識では役に立たないことが多く
一人一人が様々な情報を集めて
それを整理して、役に立つ情報は、家族や他の人たちと共有する
極端な言い方をすれば、そうやって地道に地道に
自衛できた人間だけが生き残れるという
超サバイバルな社会になっているのではないかと思えます。
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