先月家族と一緒に検査の結果を聞きにいって
効ガン剤治療についての説明と同意書を預かってきました。
そろそろ返事をしなければいけなくなったので担当の先生に電話。
「あの、家族とも相談して抗ガン剤はやらないことにしたのですが」
「そうですか。それではホルモン治療のほうを」
「あっ、いえ、化学的な治療はやらないことにしました。これから
痛みが出たら痛み止めなどの緩和ケアをしていただけたらありがたい
のですが。そのために必要な検査は受けますので」
「ああ、分かりました。それじゃあ、経過を見ていきますので6月か
7月か都合のいい時にまた電話で予約を入れてくださいね」
「はい、ありがとうございます」
がんの拠点病院にもなっている総合病院なので、無治療といったら
なんていわれるかなぁと、どきどきしながら電話したのですが
こんな感じで拍子抜けするくらい、あっさりしたやり取りでした。
検査の結果を聞いた時にも、家族の誰もが「今すぐ治療してください」
「できることは何でもしてください」といった熱い雰囲気ではなかった
ので、先生にもそれなりに伝わるものがあったのか。
吉野さんの本を買いにジュンク堂に行った時、ガン治療についての
本が置いてある棚の隣の棚が、まるまるガンの標準治療にアンチの
立場をとる人たちのコーナーだったのにはちょっとびっくりして
「えっ、最近は治療しないのがトレンドなのか。じゃあ、もしかして
あたしって最先端?」などとお馬鹿なことを考えたりもしました。
最初にガンを告知された時から治療をしないという気持ちは、おおよそ
固まっていました。私には信仰心というようなものはほとんどないのですが
それでも人間は人知を超えた領域には過度に踏み込むべきじゃないと
思っています。その私にとって、末期ガンという今の状況は
もう人間があれこれできるラインを超えているように思えたわけです。
まるでSF映画のセットのような検査の機械で、体内の隅々を透視。
内臓は輪切りの画像。「骨ミンチってすごい名前やなぁ。どんな検査
なんやろう」とびくびくしてましたが、正解は骨シンチ(アチャー)
同意書にサインする度に、まるで自分の死刑執行の書類にサインを
しているような気分で、精神衛生上はなはだしくよくない。
でもこんな意気地なしでわがままな私なのに
心配した治療難民にもならず経過観察していただけるということで
病院やドクターの優しい対応には心から感謝しています。
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