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命がある限り希望を持つということ

さよなら シーザー

2017-10-24 15:56:08 | 社会・生活
「猿の惑星 聖戦記」を、先週の金曜に観てきました。
セミナーはパスするのに映画は行くんかいと突っ込まれそうですが
2014年に「猿の惑星 創世記」と「新世紀」を観て
かっこいい猿のリーダーシーザーに激ハマりしました。

「新世紀」が公開されたあとに、この「猿の惑星」シリーズは三部作で
2017年に完結編が公開される予定というニュースを見ましたが
その時は「さすがに三年後は無理だろうな。来年くらいに
公開してくれたらいいのに」と無茶なことを考えていました。

けれど、どうにかこうにか三年が経ち
先日「聖戦記」が封切られたことを知って
「これは、もう何としてでもいかねば」と劇場へ。
もともとこのシリーズは、1968年に公開された
「猿の惑星」の前日譚という位置づけで
「地球はなぜ猿の惑星になったのか」を解き明かす物語とされていました。

映画の感想は、映画ブログのほうに書いていますが
今回の「聖戦記」は、エンタメ色が強かった前二作と比べると
全体に、暗く重い雰囲気に包まれています。
シリーズ全体を通じて、人類VS猿の対立が軸になりますが
この「聖戦記」では、猿同士も敵味方に分かれ
人間たちにも深刻な対立がある。そして終わりのない憎悪と争い。

映画に行った2日後は選挙でした。
権力争いや、いろんな策謀や、怒りや憎しみ。
人間世界も「猿の惑星」ワールドと何ら変わりません。
というより、もともとSFというジャンルが
人類の未来を予見するだけではなく
現実世界のメタファーという意味合いがありますから
当然と言えば当然なのですが。

偉そうに書いてますが、それを知ったのはここ5年ほどです。
多少視野が広がったとしても、知らないことがまだ山ほどあります。
もっと若い頃に、そういうことに気づいていたら
もっともっと時間を有効に使えたのではないか
なんか無駄に年を取ったんじゃないかと、たまに落ち込むことがあります。
終わりが見えてくると、人生は意外に短いです。

ともあれ、あのちっちゃくて可愛かったシーザーが
青年になり、壮年になって
「聖戦記」では、見た目にも、表情や話し方にも
微妙に老いを感じさせるようになった
(ていうか今作の、苦悩するシーザーは、もはや人間にしか
見えませんでしたが)そのシーザーの人生(猿生?)に
最終章まで寄り添い、見届けることができたことは本望です。

ここへきて、世界中至る所で、様々な形の争いが頻発しています。
怒りには怒り、憎しみには憎しみという発想しかなければ
当然ですが、戦いという結論しか出てきません。
本来は、人間であれば、もっと多様な選択肢を設定できるはずなのに
なんだか、どんどん選択肢が狭まっている気がします。
このままいけば一連の「猿の惑星」ワールドが描いた
人類滅亡が、フィクションでなくなる未来が来るかもしれません。

私の目には、権力とか名声とか利権とかを手に入れようと
声をからして、選挙運動に狂奔する候補者さんたちよりも
苦悩するリーダーシーザーのほうが
数段思索的で崇高な生物に見えましたよ。
さよならシーザー、よくがんばったね!



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4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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その気持ち、わかり過ぎ!ます☆ (がぶ)
2017-10-25 00:54:44
連作シリーズが完了した時、私には、かなり、ガックリします。コミック連載の「静かなるドン」と「貞本版、新世紀エバンゲリオン」が同時に完結した4年前から、いかに、この2つを支えにしていたかを今でも痛感しています。
猿の惑星の誕生シリーズ3部作は観ていませんが、最初の猿の惑星、ラストシーンの海岸で自由の女神が現れたシーン、私には、奇妙な懐かしさを、覚えました。。。猿たちの歴史にシーザーのような人(猿)が、いたんですね。
選挙、、、結果はわかっていたけど、制御された現実に、せめて一矢報いたく!、朝仕事おえ、昼に傘さして行きました。
出口調査アンケート協力たのまれ、
「投票箱に、ちゃんと、入れました」
周りが、凍えました。
2週間以上、休みないと、もう、体が、、、気分も鬱鬱と、、、
でも頑張るぜよっ!
返信する
子供の頃 (があこ)
2017-10-25 10:32:02
猿の惑星をテレビで見ました
子供だったので怖かった記憶があり、しばらく猿そのものが苦手になりました
単純に猿は人を滅ぼす敵だと思い込んでしまったみたいです(笑)

旦那がバラエティーばかり録画して、夕飯時に見なくてはならず、騒々しい音がにうんざりしでいます
一人の時間はテレビを見ないようにしているので、選挙絡みの情報もあまり持っていませんでした

大学生の時、選挙のバイトをしたことがあります
あの先生方、2週間くらい寝ないの平気なんですよ
移動中に少し寝るくらいで、夜は夜で色々動いているんです

結構な年齢の方でもそれができるようで
常人ではあり得ないパワーを持っている

もう、そこから違うんだなぁと思います
はじめから普通じゃないヒトの集合体なんだなとか
 
確信犯的犯罪者気質の人でないと勤まらないという話も聞いたことがあり、なるほどなあと
呑気に思っています
返信する
なんかちぐはぐな選挙でしたよね (りょう)
2017-10-25 17:42:37
がぶさん コメントありがとうございます!

最初の「猿の惑星」も評判になったので、観たんですが、昔は「ブレードランナー」以外は、あまりピンときませんでした。今回のシリーズは、シーザーの成長物語という側面があって、動物映画好きな私のツボでした。病気のおかげで、予測できるのはせいぜい半年先くらいまでなので、完結編が見られて感無量です。おおげさですが(笑)

選挙も行きました。どうしても、この人(この党)に投票したいという情熱がないのに、選挙権を放棄したら負けだみたいな、変な義務感でいくのはつらいですね。

でもどう考えても、政治家という人種は、あるラインから下の人たちは「自己責任」として切り捨ててる気がして信頼がおけません。あの人たちが何かしてくれるという期待は持たないほうがいいんじゃないかと、結局マイナー思考です。

お仕事忙しそうですね。急に寒くなってきたので、風邪を引かれないように気をつけてくださいね!
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動物に弱いんです (りょう)
2017-10-25 18:00:35
があこさん いつもありがとうございます!

人間のドラマにはたいして反応しないのに、動物が主役だと、ものすごく感情移入してしまう。要するに私は人間が苦手なのかなと思いますが、そんなこと言ったら、本当にお友達がいなくなりますよね(笑)

政治家はとにかく「体力」だというのは、高村薫さんの「新リア王」で読んだ記憶があります。それと「欲望の強さ」ですかね。そういう意味では、政治家と芸能人さんって同じ人種なのかも。人間の25人に一人はサイコパスという説があって、国会議員の中に何人いるか計算してみたら、およそ30人でした(ヒマ人ですね 笑)確信犯的犯罪者気質説で思い出しました。

それにしても、があこさんの職歴の多彩さに、改めてびっくりですよ。
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