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癌と生きる 依存症と生きる

命がある限り希望を持つということ

困難はむこうからやってくる

2015-08-29 17:19:16 | 社会・生活
ダンナはまとまったお盆休みがない仕事なので
お盆の少し前の休みに、佐賀のダンナの実家にお参りに行きました。

ダンナのお兄さんには、今までずいぶん
迷惑も心配もかけているので
お盆とお正月には、挨拶がてら里帰りをします。
ご先祖様のお仏壇にお参りする習慣を続けています。

ちょうど甲子園があっていたので
車中でぼんやりその中継を聞いていました。
どこの試合だったか忘れましたが
二校とも点を取ったり取られたりの高得点の試合で
最後の最後に逆転して勝ちました。

その時に解説の人が
「負けても絶対にあきらめない。いやぁ、素晴らしい」みたいな
ことを言ったのに私が反応。

「あのさ。負けても絶対あきらめないってさ。
それ、野球とかサッカーとか、スポーツやってる時は
全然それでいいんだけどさ。ずっとそれで
マインドコントロールされてて、そういう人が
スポーツやめて、ギャンブルに出会ったりしたらマズいよね」

「う~ん?」

「だってさ。あたしなんか、ちょっと負けたらさっさとあきらめようよって
思うもん。あきらめなかったら、必ず勝つとか、その思考でいくのは危ないって。
もう依存症まっしぐらだよ」

「あはは」とダンナは笑っておりました。

回りを見ても、ギャンブルにハマる人というのは
若い頃スポーツをやっていたという人の割合が多いように思えるのは
私の偏見でしょうか。

とはいえ、そのあまり興味のないスポーツネタで話をする以外に
ダンナとの会話の糸口がないので
最近は、野球でも、サッカーでも、テニスでも、はたまた陸上でも
たいていのものは観ることができるようになりました。
でこぼこでも会話は成立します。努力あるのみです。

けれど人生は皮肉なもので、私がこれほどスポーツ嫌いなのにも関わらず
長男は中学入学と同時に、まったく何の相談もなく野球部に入部し
いきなり丸坊主になって帰宅しました。
内心終わったな(何が?)と思いましたが
誰に迷惑をかけるわけでもないことで
子どもが自分でこうすると決めたことに反対したり
自分の考えや好みを主張したり、押し付けたりするのは
間違ったことだと思うくらいの理性はあります。

まあ心の底から応援したかというと、そこは微妙ですが
三年間黙々と炎天下のグラウンドで応援に立ち、
道具や飲み物を運んで、決められた部活生の親の勤めを果たしました。

今だから大声で言いますが、私はやっぱり夏も太陽もアウトドアも大嫌いです。
だからこそ、人生は決して自分が望むような方向へは転ばないものだと
むしろ敢えて困難な、不本意なほうへ転がるものものなのだと
またまたこの時も確信しました。

私の好きな作家伊藤計劃さんが「宇宙戦争」という映画のレビューで
「戦えばなんとかなるんだ、むしろ戦うべきだとか
物事には理屈があるんだとか、そんなふうに思える人は
たぶんヒトが無力であることに耐えられないんだろう。
わけのわからないことが嫌いなんだろう」というような部分があって
激しく同感しました。

表面的に読めば、どうしようもない悲観主義とか虚無主義と取られそうですが
私にとっては、この社会に蔓延する不毛な勝ち負け思考のその先
もっとマクロな視点で見た世界と人間の姿を示唆してくれていて
とても含蓄にとんだ一節でした。
(もはや信者と化していることは自覚しています)





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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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はい 同感です (があこ)
2015-08-30 21:22:14
人生は決して自分が望むような方向へは転ばないものだ

その通りです。まるで思うように生きられませんね

でも、何事も思い通りに生きてる人とか、割と普通に生活できている人に囲まれているような気がするのは
私の僻みなのでしょうか

どうも、自分だけ損してるよな気がしてなりません

すぐ、人と比較して、「すべて旦那のせいだ」みたいな
発想から抜け出せないでいます

りょうさん  そこのところ、抜け出しているような気がします

性格の違いなのでしょうか
私は粘着質なのかな(笑
返信する
いや、粘着では負けません (りょう)
2015-08-31 10:43:50
があこさん、コメントありがとうございます!

ホントに、息子が野球部入った時は「嫌がらせか?」と
思いましたよ。当時私は、誰とは言いませんが、ビジュアル系の長髪男子にハマってまして。坊主頭は、それへの当てつけかと(笑)でも、子どもはどこかで、親の価値観と真逆の生き方をしたいと思うような気がしますから、やっぱり、あれは子どもなりの反抗の形だったたような気もします。

回りがみんな普通に見えるというのは、私もそうです。
「なんで私だけ」って思いますよね。20年くらいは、ダンナも、ダンナの親も、全てを恨んでました。一時期
かなりひどい欝の症状も出てましたから。

けれど私が精神的に辛い頃から、ちょうどルナの介護状態が始まっていっときも気が抜けなくなったことが、かえっていいほうに働いたような気がします。

それと…私が先なのが確定して、すっかり肩の荷が下りたことも大きいですよ。ぶっちゃけ、将来ダンナの介護とかする自信は500%ありませんでした。すぐ殺してそう(笑)毎日全てに感謝すればガンがよくなるとかいう話を読むと、やっぱりこりゃあ自業自得だなとおもいます。

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