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命がある限り希望を持つということ

ざわつく社会の空気の中で

2017-09-03 17:30:19 | 社会・生活
今日も、北朝鮮が核実験を行ったというニュースが流れました。
頻発する自然災害、アメリカの政治の混乱、そしてミサイルの発射や核実験。
ニュースを見ていると、なにかざわざわした落ち着かない気持ちになります。

このブログを書き始めた頃は、ダンナのギャンブル依存症がらみで
政治や、ギャンブル業界に対して、強い怒りを持っていました。
今でも、その怒りが消えたわけではないのですが
最近では、社会に対してどうこうということではなく
自分はどう考えるか、何をすればいいのかという風に考えるようにしています。

例えば、先日ミサイルが発射された時に
Jアラートが作動して、該当する地域には警報が流れました。

「頑丈な建物か、地下に避難してください」という文言には
「周囲に地下なんかない」という反論がけっこうありましたが
Jアラートが鳴ってから、ミサイルが日本の上空を通過する時間は
ものの3分ほどです。3分で、この警告どおりに行動できる人が
一体どれくらいいるのでしょう。
自宅にシェルターを設置してるお金持ちくらいじゃないでしょうか。

今北朝鮮が行っているのは、ミサイルがどのくらいの距離を
飛ぶのかという、発射実験ですから
日本を狙ってミサイルが撃ち込まれているわけではなく
今のところは核弾頭を搭載しているわけでもありません。
もちろん何らかの落下物が落ちてくる可能性はゼロではないでしょうが
その危険は、むしろ海上で漁をされている漁業関係の人たちのほうが
圧倒的に大きいような気がします。

けれど、日本は、世界で唯一の被爆国ですから
ほとんどの人が、広島の、あるいは長崎の、原爆の写真や映像を
様々な場面で見ています。実際に原爆を体験された方もおられます。

だから「ミサイル発射」のニュースが流れただけで
無意識に、あの原爆の恐怖がフラッシュバックするのではないかと思います。
けれど具体的な状況があいまいなまま
やみくもに避難を呼びかけるのは
いたずらに恐怖心をあおるだけで、あまり有効とも思えません。
万が一、何か落ちてきて被害がでた時に
「警告しました」という、ただの予防線のような気がします。

そして、万が一ミサイルに核弾頭が搭載されたら
「ロシアの最新ICBM一発で、フランス全土が消える。
広島の原爆の2000倍の威力」というレベルの話ですから
おそらく私たちにできることは何もありません。
そういう核を、アメリカやロシアは何千発も保有している
そういう時代であり、そういう世界です。

この何とも言えない、ざわざわした不穏な空気を
とても的確に表したお話が、毎日新聞の
高村薫さんのインタビューの中にありました。

「19~20世紀にかけて私たちがよって立ってきた
資本主義、民主主義、国民国家という枠組みが
ここへ来て確実に限界を迎えようとしている。(中略)
本来人間は、よほど自分を律していかなければ善良ではいられない。
良識や思慮深さという重しがとれ、人は品が悪くなり
言いたい放題になり、他人に平気で迷惑をかけるようになる。
今は、人間が持っている野蛮なところが世界中でむき出しに
なってきています」

「まさに」という感じです。でも、この何とも言えない嫌な空気に
私達は毒されてはいけないような気がします。
容赦のない他人への攻撃、白か黒かの極端な考え方が
社会に広がってしまうと、次第に個人までもが
そういう思考になっていきます。
すでに、子供にも大人にも広がるいじめなどは
そういう不安定で、攻撃的な空気の象徴と言えるのではないでしょうか。

そういう空気に流されないためには
「TVで言ってるからこうなんだ」とか
「〇〇が言ったから正しいんだ」と、他人の考えを
そのままうのみにして、自分の意見にするのではなく
自分は、何が本当だと思うのかを
もう一度、じっくり考えてみるほうがいいような気がします。


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4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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本当にねぇ (があこ)
2017-09-04 08:42:32
「Jアラート」とスマートな言葉を聞くと、「いや空襲警報だろ」
と、これまた津古身を入れていました
正確には空襲ではないんですけど

「国としてできることはやりました。あとは自己責任です」
と私には聞こえました

「ロシアちゃんと教えてやれよ。じゃないと、失敗して変なところに落ちる」とも思いました

高度に政治的な駆け引きを国民にいちいち知らせていてうまくいかないと思うのですよ

国内の民意が国防のためなら。。、に動いていて、阿部さん案外喜んでいるのかもしれません

防衛関連企業の株が、ロケット発射のたび上がるんですよ

ヒトの思惑は様々です

返信する
巻き込まれたくないですね (りょう)
2017-09-04 18:25:35
があこさんのコメントを読んで
やっぱり冷静に考えてる人は冷静なんだと、うれしくなってしまいました。

ミサイルのことは、少し前からわかっていたはずなのに、事前にもう少していねいに説明しないで、いきなりJアラートを鳴らすようなやり方は、どうなんでしょうねぇ。

みんな地震や災害のことがあるから、Jアラートとか緊急地震速報の音には、すごく恐怖感があります。だから、ミサイルの飛行実験=ミサイル攻撃
核実験=原爆というふうに、かんたんに結びついてしまうように思います。

北朝鮮の挑発の背景にある、アメリカとロシアや中国の勢力争いとかには触れずに「日本も北朝鮮に狙われる」「北朝鮮と戦争になるかも」と、みんなの不安をあおる。具体的な仮想敵国ができるのは、違う意味ですごく怖さがあります。

疑問を感じる人もいるような気がするのですが、一度大きな流れができてしまうと、反論しにくくなって、それも怖いですね。原発でも、教育問題でも、ガン治療などの医療のことでもそうなんですけど。

いつもコメントありがとうございます!


返信する
Jアラート、北朝鮮、不謹慎な話かも、しれませんが、、、 (がぶ)
2017-09-06 23:55:21
最近、隙間が、なくなったなあ、と、重苦しい閉塞感だけを、感じます。
じんわりと伝わるものが無いという恐怖に似たヒリヒリする皮膚感を持つのは私だけだろうか?
北朝鮮の発射実験、Jアラート、日本中が
「対戦北朝鮮」と動いているなか、、、、
アントニオ猪木さんが北朝鮮へ!
与党も野党も「こんな時期に、なんて、いうことを!」が正論風に、彼の訪朝を批判しています。
まだ「猪木さん、金書記長に闘魂ビンタを!」のツイートの方が、まともな大人のユーモアを感じます。
あまりにマトモで、真面目で、正義で窒息しそうな私は、アントニオ猪木さんを応援します!!
突然の秋から、また明日は蒸すそうですが、皆さん、りょうさん、風邪など気をつけてくださいね。私は、腰痛、やっと、コルセットが外れました。
返信する
タブーが多すぎて (りょう)
2017-09-07 17:29:15
こんにちわ!腰が快方に向かわれているようで、よかったです。

閉塞感、本当にそうですね。
メディアでも、ネットでも、白か黒か、批判か絶賛かのニュースばかりが目について、タブーがどんどん増えていく感じです。

グロ(暴力的なもの)はだめ、エロもだめ、政治や宗教をネタにするのはだめ、喫煙シーンもだめ、暗い話もだめ。最近も、松本清張の「砂の器」が、最近ドラマ化される場合は「ハンセン氏病」の部分がNGなので、作者や原作の主旨とはまったく違うものになっているという話を読んで、そんなのがどんどん増えていくのかと、げんなりしました。

体調のこと、気遣っていただきありがとうございます。がぶさんもご自愛ください!
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