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癌と生きる 依存症と生きる

命がある限り希望を持つということ

依存症治療の選択肢

2014-11-17 09:56:43 | 依存症
まずはステップセミナーのお知らせです。

日時 11月22日(土)

会場 福岡市市民福祉プラザ 5F 視聴覚室
       福岡市中央区荒戸3-3-39

内容 AA 山王Re Lifeグループ、GA グローアップグループ 
   SCA 福岡グループ 合同ステップセミナー

   参加費無料、事前申し込み不要 

持参物 ビッグブック 筆記用具

主催  AA 九州沖縄セントラルオフィス(099-248-0057)

セミナーの内容としては、リカバリーダイナミクスプロバイダーを
ゲストに迎えての、12ステップの解説となっています。

AAはアルコール・アノニマス(アルコール依存症の人の自助グループ)
GAはギャンブル・アノニマス(ギャンブル依存症の人の自助グループ)
SCAはセクシャル・コンパルシブス・アノニマス(性依存症の人の自助グループ)

案内の中にあるビッグブックとは、アルコホーリクス・アノニマスの通称
 
 世界中のアルコホリク・AAのメンバー・関係者に読まれている
 AAのステップの基本テキストで、一部を抄録したポケット版や文庫版もある

私も当日体調が許せば、参加する予定にしています。ただ以前にGAに行った時に
入手したダイジェスト版の「12ステップ・プログラム」の冊子は持っていますが
「ビッグブック」が何を指すのかよくわかりません。取りあえず手持ちの分を
持っていってみます。

このセミナーに参加してみようと思ったのは、案内にあるリカバリー・ダイナミクス・
プログラムというものについて、もう少し詳しく知りたいからです。

このリカバリーダイナミクスを運用されているセレニティパークジャパンのサイト
から引用させていただくと

リカバリー・ダイナミクスとは

<12ステップを使用する依存症当事者グループAA(アルコール依存症本人のグループ)
などで使われている基本テキスト(上記のビッグブック)に記されているステップの
手渡し方を、治療施設でのプログラムに翻案したもので、大きな特徴としては、
「標準化されたプログラム」「それに用いる教材」「カウンセラー用マニュアル」など
を用いて、基本計画に従って進めることにより、90日間(約3ヶ月)で1から12ま
でのステップを3巡することができる>ということのようです。

すなわちAA設立当初から用いられてきた12ステップ・プログラムを、より体系的かつ
効率的に進化させたものということなのでしょうか。そのあたりを少し勉強してきたいと
思います。

先日これも「ギャンブル依存症を考える会」の田中紀子さんのブログで、専門家の中にも
「12ステップ・プログラム」に対して否定的な意見があることへの怒りと落胆がつづら
れていたことがありました。

ただこれはガンの治療に関しても言えると思いますが、依存症を含む心の病気や
私のように進行ガンで治癒の可能性がない場合には、100%の正解はないように
思います。最終的には、当事者本人に、どういう方法が合うかを試してみる
そういうことではないかと思うのです。正解のない世界では、ある人にぴったり
はまったからと言って、それが全ての人に合うとは限らないと思います。

アメリカの依存症治療の施設で働いておられる
カウンセラーさんの記事から、例えばある回復施設で行なわれている
“レジデンシャル・トリートメント”と呼ばれるプログラムは
次のような感じです。

「毎日のプログラムは、朝の冥想(全員で静かに30分ほど座る。
時には静かな音楽を流す)散歩や運動、庭掃除から始まる。
続いて、アディクション(依存症)に関する学習、「健康的な人間関係・家族関係を築くには」
「怒りを適切に表現をするコミュニケーション訓練」「AAの基本である“12ステップ”」を
学ぶクラス、「性的虐待からの回復」「親業」などのワークショップ、そしてグループ・個人
カウンセリングなどで構成されている」

前にも書いたが、アメリカの薬物依存症の、特に若年層への広がりと深刻さは、日本の比
ではないことが、このサイトの記事を読んでいると本当によく分かります。
と同時に依存症から回復するためのプログラムも、精神医療の手法や
健康な思考に戻るための学習、それに12ステッププログラムなどが
様々に組み合わされて、より機能的に働くように
研究され、実践されていることも分かります。

今私が最も強く望んでいるのは「依存症」を一つの大きなまとまりとして
治療や回復の方法が研究され、実現していく社会であり
「依存症」について、その意味や回復の方法についての知識を
専門家ではない普通の人たちも、きちんと共有していける世の中です。
多様化する「依存症」の背景には、刻々と変わる社会の変化が大きく関係していて
従来の精神医療の知識や方法だけで対応するのは難しくなっている
のではないでしょうか。

投薬や注射、化学療法といった医療の分野での治療が難しいこともあって
現在依存症への対応は、AAや断酒会、GAやNAといった民間の自助グループ
のがんばりに多くの部分を、それこそ「依存」しているのが現状ですが
例えば、子どもたちに広がるネット依存にはたして「12ステップ」で対応できるのか
といった問題も、遠くない将来出てくるのではないかと思います。
また、増え続けるアルコール依存症の背景には
たとえばギャンブル依存症からの転換(クロスアディクションといわれる現象)も
あるような気がしますが、この問題についてはまた改めて考えてみます。

どうか専門家の皆さんには「これはいい、これはダメ」といった
柔軟性のない二者択一的な考え方ではなく
多様な側面を持つ依存症というものに対して
本人や家族に理解のできるような
治療や回復の方法の選択肢を提示していただきたいと思います。

そういう意味で、今回紹介したセミナーは、援助職などの専門家で
依存症の回復に興味を持たれているような方がおられましたら
ぜひ参加していただけたらと思います。

*このセミナーについては、リンクしているジャパンマック福岡でも紹介されています。





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