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癌と生きる 依存症と生きる

命がある限り希望を持つということ

依存者の家族(4)

2010-02-16 10:08:25 | 依存症
私と同じ、ご主人がギャンブル依存症という方が
現在離婚を真剣に考え具体的にその方向で行動されているようです。
離婚するかどうかは依存者の家族の最大の苦悩であり
どうすべきかはやはりケースバイケースという他ありません。

今借金の問題は公的な機関(法テラスなど)や
弁護士さん司法書士さんに相談すれば
たとえ債務が収入の何倍もあるというような
事実上返済が不可能な状況でも自己破産、個人再生など
債務者の状況に見合った合法的な解決の道が開かれています。
うちのように個人再生が適用されれば
返済は続けなければならないけれど
返済額は満額債務があった時に比べればかなり少なくなります。

それでもうちの場合はダンナの仕事がニュースになるほど給料が安い。
私がかけもちで働いた分を合わせて
どうにか男性の正社員一人分くらいの給料ですから
そこから家賃、光熱費などの必要経費や
以前から滞納していた車の税金、市県民税、国保の保険料
(私の微々たる収入にかかってきた分)をすべて分割で返しているので
すべてを引いた生活費は大体ひと月4~5万ほど。
ダンナの小遣いは一日500円(うち300円は煙草代)
それでも1万五千円になりますから
残りの3万前後でひと月暮らしていくことになります。
それこそ逆さに振っても何もでないので
もはやギャンブルどころではないわけです。

「ガソリン代、1000円で月末までいける?」
「うーん、1000円ではちょっと無理やろうね」
「10リットルでは?」
「うーん」
「わかった。じゃあガソリン1500円で灯油を800円分にして。ファンヒーターを
なるべく使わんようにして乗り切るしかない」
前はあまり言わなかったそういう1円単位、10円単位の
お金の話を普通にするように心がけています。
以前はキャッシングとかで無くなれば万単位でお金を借りて
しかもそれをパチンコやスロットの機械にじゃんじゃん捨てていた
その異常な金銭感覚をまともなものに戻していくプロセス。
気の遠くなるような話です。

私が離婚を選択しなかったのは
依存症が生涯治らないことが分かって
こどもとか親戚とか友人とか自分たちの周囲の人たちに迷惑をかけたくなかった
それが最大の理由です。
だから離婚しなかったことに後悔はないのですが不安は常にあります。
依存者の家族にとって何が一番大変か
それはこの得体の知れない不安なのだろうと思います。(次回に続く)