~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

神の声を聞いたばななさん

2017-02-05 20:51:44 | 日記

吉本ばななさんの「イヤシノウタ」を読んでいます。

ばななさんの文章は、読んでいると魂の温もりが

伝わってくるのです。

この本の中に『神の声』というのがあり、ばななさんは

1回だけリアルに神の声を聞いたことがあると、書いて

いるのです。

ばななさんのお父さん、吉本隆明さんは「人の為に尽くし

自分の好きな事を最低限しかできなくて、いろ色な人の

支えになって、体を壊し、最期の方は一番好きな散歩や

買い食いやテレビを観ることも読書も出来なくなって、

一番嫌いな病院で管につながれて痛がりながら

死んでいった父」と、ばななさんが書いています。

ばななさんは、あれほど人々を助けた人だから、

きっと安らかな亡くなり方をするだろうと思って

いたのに…

「なんであんな死に方をしなくちゃいけなかったんだろう」

と、イギリスの聖遺物が埋まっているという神聖な丘を

歩いている時に思ったそうです。

そうしたら、「それは、お父さまがご自分を大切に

なさらなかったからです」という声をはっきりと

聞いたそうです。

リアルな神の声だったというのです。

これを読んで、私は初女先生を思い出しました。

先生がご自分の為に時間を使っているのを、

私は見たことがありません。

年齢を考えたら、そこまでしなくてもと、いつも

思い心配していました。

先生は犠牲を伴わない奉仕は無いと言われて

いました。

でも、その「犠牲」は私たちが考える「犠牲」ではなく

ある線までは誰でもできる、そこの一線を越えるか

超えないかということだと言われていました。

初女先生の一生は、人の為に生きた一生だと

思っていましたが、

ばななさんが聞いた神の声を想うと

初女先生は、あんなに人の為に生きた方でしたが

ご自分も大切になさっていたんだなと、思えて

なんだか嬉しくなりました。

あれほど美しいお顔で旅立たれ方を、私を生まれて

初めて見ました。

それは、天に帰っていかれるお姿そのものでした。

本当に美しかったです…

 

コメント
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