今日は昨日と打って変わって寒いというので、よっしゃ!
と、味噌を仕込むことにしました。
去年の倍の大豆を買ったので、いつもと同じように
考えていたら、あちゃ~甘かったという感じです。
初女先生は大豆を指で潰すというので、私も
頑張って指で潰していたのですが、量が増えたら
1キロぐらいのところでギブアップしてしまい
すり鉢を出して来ました、すり鉢の威力に
これを考えた人は凄い!お台所の産業革命だ
なんて思ったりして…
すりこ木で潰しても、結構大変で
やっぱり初女先生は只者でないと、つくづく思い
ました。
先生は「味噌つくりは簡単だから、お味噌ぐらいは
家で作るといいのにね」と、言ってましたが
いや~でも手間がかかります。
先生の本を見たら、大豆を煮るのに1日~2日
かかると書いてありました。
圧力鍋は使わなかったけれど、半日でも時間が
かかるな~と思ってしまいました。
現代人は、手間をかけるということが、本当に苦手に
なって来ているのかもしれません。
お料理番組も、第一に時短と言っています。
だいたい時短(じたん)って日本語があったので
しょうか?
人のためにするとは、自分の時間をどれほど
差し出せるかだと、昔先生が言っていた気が
します。
私たちが「時間がない」というのは、おしゃべりの
時間があるからだと先生は言われてましたよね。
お料理されている時、初女先生は殆ど話さず
全ての神経を集中して作られていました。
イスキアのお台所のピンと張った空気が
私は好きでした。
今回、大豆は全部指で潰さなかったけれど
仕込んだ瓶に「ありがと」と書いた紙と
初女先生のおむすびを結んでいる写真の
チラシを貼りました。
先生と「ありがとう」のパワーで美味しいお味噌に
なりますように…
来年の今頃、先生のご命日をお迎えする頃
このお味噌が、私に元気をくれるかもしれません。