日本の研究チームは、アルマ望遠鏡による観測から、星の誕生現場では星の卵となるガス塊が非常にダイナミックに運動していることを発見した。
これは、ゆっくりとガス雲が収縮して星が生まれるという従来のイメージを覆す、画期的な観測成果。
おうし座にある濃いガス雲MC27には、過去の観測から生まれたばかりの星があることが知られていた。
星の形成過程を調べるため、徳田一起氏と大西利和教授(大阪府立大学)を中心とする日本の研究チームは、アルマ望遠鏡でMC27を観測した。
その結果、以前から知られていた生まれたばかりの星のすぐ隣で、星を持たない非常に濃いガス塊を発見した。
このガスの塊は星が誕生する直前の段階にあると考えられる。また、付近には長く伸びたガス雲も見つかった。
これは、2つ以上のガス塊がお互いに重力を及ぼしながら激しく移動した結果と考えられる。
こうしたダイナミックな星の形成の様子が観測でとらえられたのは、今回が初めて。