アイスペースは、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション1において、ミッションコントロールセンター(管制室)からランダーの安定した運用を行っており、このたびランダー(月着陸船)に搭載したカメラによる地球の撮影、画像の取得に成功した。
カメラはランダーの天面に設置しており、今後もミッション運用中に計画に沿って撮影を行う。
顧客の荷物(ペイロード)を月へ輸送する月面輸送サービスと並んで、月面データサービスはiアイスペースの重要な収益の柱となることが期待されている。
アイスペースは、中期的に多様な月のデータ(画像データ、環境データ、テレメトリ、資源情報など)を収集し加工した上で顧客に提供し、月面開発に役立ててもらうことを計画している、アイスペース所有のカメラで撮影したデータが管制室で取得できたことは、将来の月面データサービス確立に向けた記念すべき第一歩と言える。
また技術的観点からも大きなマイルストーンと捉えており、同画像データの撮影に当たっては、宇宙環境に耐える光学カメラの自社開発に加え、カメラを目標物に向ける姿勢制御や画像データを地球に送信する通信など、多くのランダー自身の技術要素も関わっている。
また、ペイロードのひとつである、カナダ宇宙庁によるLEAPの一つに採択されたCanadensys社のカメラが撮影した画像の取得にも成功した。同社のカメラはランダーの外部側面に搭載されており、今後もミッション運用中に計画に沿って撮影を行う。
ランダーは2022年12月14日16時(日本時間)時点で地球から約44万kmの地点を航行しており、既に月軌道を一度通り過ぎた。ミッション1で輸送する顧客ペイロードについては現在一つずつ確認作業を行っており、一部については確認作業が完了している。全て完了次第、Success3の完了として改めて発表する。