宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、平成29年12月23日に打ち上げた気候変動観測衛星「しきさい(GCOM-C)」の初期機能確認運用を実施している中で、1月1日から6日にかけて、同衛星に搭載された多波長光学放射計「SGLIにより、取得した画像を公開した。
「しきさい」は、近紫外から熱赤外までの19の観測波長帯(色)を持ち、偏光・多方向、近紫外観測といった特徴的な機能を有している。
「しきさい」は、1000㎞以上の観測幅で全地球を約2日間かつ高い分解能(250m)で観測することができ、雲・エアロゾル、植生などの温暖化予測の精度向上に不可欠なデータのほか、漁場予測や、黄砂の飛来、赤潮発生状況の把握など、我々の生活環境に関わるデータを取得する。
今回公開する画像は、初期機能確認の中で取得したデータの中から、上記観測センサの特徴を表すものとして、日本近辺の海氷、沿岸域の海色、植生及びガンジス川流域でのエアロゾルの様子などをそれぞれ見やすい色合いになるように処理したもの。
今後も引き続き初期機能確認運用(打上げ後3か月間)を行った後、地上観測データとの比較などによるデータの精度確認やデータ補正等を行う初期校正検証運用を予定している。