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お能を鑑賞して

2010-09-20 14:17:49 | Weblog
          国 立 能 楽 堂
9月18日(土)国立能楽堂で金剛流のお能を楽しみました。最初の「清経」(清盛の孫)は平家の前途や身の行く末を悲観し、豊前(大分県)柳ヶ浦の沖に入水します(柳が浦落ち)。清経の臣下が遺品、遺髪をたづさえて上洛し、清経の妻に入水の様子を報告します。清経の妻は、人目も憚らず悲しみ嘆き、遺髪を手に取り、耐えられないと思いが募ります。清経の妻の悲嘆が些細に語られ、哀愁を帯びた語りと舞が心にジーンときました。後半は清経が死に至るまでの経過があますところなく語られ、その心理描写がすぐれていると思いました。


次に演じられた「三輪」(画像右)は大和の国(奈良県)三輪山に侘び住まいしている玄賓僧都(げんびんそうず)を毎日仏前に供える水を持って訪れる女がいます。ある日女は僧都に衣を所望し女に衣を与えます。(中略)三輪明神のご神木の杉の木に僧都の衣が掛かっていると教えてくれた人がいて僧都は衣が掛かっている杉に行きます。二本の杉の間から妙な声が聞こえ、三輪明神が姿を現します。明神は三輪の神話を語ります。(中略)夜だけ通ってくる夫を不審に思っていた女(妻)は夫が「三輪の神」であることを知ります。三輪の神は妻を慰めようと神代の、天の岩戸での舞「神楽」を舞い、「岩戸開き」の様子を見せます。三輪明神は女姿で現れ、40分程ゆっくりと、静かに、優美に舞います。その《神楽の舞いに魅入ってしまいました。撮影禁止ですので画像はパンフレットからのものです。神楽は、日本の神々を主題とした能で舞われる舞でリズムと旋律の美しい優美な舞です。神楽を舞い上げて「岩戸開き」です。作り物の杉は岩戸に変わります。スピード感のある終曲です。

長く続いた猛暑も去り爽やかな秋を迎えました。この夏はお友達やいとこが天国に召されたり、重病で入院したり、悲しいこと寂しいことが多々あり気落ちしておりましたが、立ち直ってこれまでお世話になったことを感謝しつつ日々を大切に過ごして行きたいと思います。




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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ラビット様 (モナリザ)
2010-09-25 14:41:54
コメント有難うございました。
私も最初の頃は理解できないところがあって
眠くなりましたよ。
いまはお能を鑑賞しますと心が癒されます。
11月に京都へ行ったときには金剛会館でお能を
楽しむつもりです。
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m-kei様 (モナリザ)
2010-09-25 14:36:57
コメント有難うございました。
平家物語を題材にしたお能は80以上あるでしょうか。
哀愁を帯びていていつも心が打たれます。

10月第○日曜日お会いするのを楽しみにしています。
たくさんおしゃべりしましょうね。
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能と狂言 (ラビット)
2010-09-22 14:42:40
中学の時歴史の時間に習いました。能は室町時代に観阿弥・世阿弥親子が発展させたもので特に世阿弥が義満に認めれれて芸術として高めました。しかし義教に疎まれ佐渡に配流されて晩年は不運でした。こんなことを覚えています。2~3回国立能楽堂や他の能楽堂へ行ったことがありますが途中で眠くなってしまいます。理解し感動するにはまだまだです。でも嫌いではありません。機会があったら又行ってみたいです。
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お能 (m-kei)
2010-09-22 12:04:27
平家物語を題材にしたお能は多いですが「清経」は有名ですね。特に源平合戦は多く語られます。日本古典の原点はお能にあるような気がします。しかし勉強しないとなかなか理解できません。国立能楽堂へ何回もかよって鑑賞すれば慣れてくるでしょうか。

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