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太宰治資料展

2015-07-05 14:57:41 | 画像をすべて表示
 「三鷹時代の太宰治がいまここに」と題して津島家から寄託された太宰治資料の公開が開催され観て参りました。通常の文学展とは異なり、書や絵画をはじめ生活関係書類など作品研究だけでは知る由もない太宰治の知られざる側面、例えば昭和20年4月2日の罹災証明書(三鷹)や昭和20年7月8日の家庭用品購入通帳、昭和22年9月3日の聴取無線電話(ラジオ)施設許可書など戦争直後の様子を感じとることができます。

太宰の生誕日であり桜桃忌が営まれる6月、檀一雄書「胡桃一つ庭に青からむ 年経ちぬ」が太宰の長女園子に贈られた色紙をはじめ太宰が友人に贈った色紙など太宰の交友関係が垣間見えます。

太宰治直筆の書画のうち、油彩3点と書2点が展示され、自画像は太宰の代表的絵画作品といわれていますが、その良さが私にはさっぱりわかりませんでした。
妻が残した太宰治コーナーでは三鷹時代の太宰を知るうえで重要文献である津島美和子著≪回想の太宰治から三鷹時代の太宰を紹介しています。

三鷹時代に生まれた珠玉作品では、「人間失格」や画家藤田嗣治が装幀した「正義と微笑」のように見るものを楽しませるものまで津島家寄託資料の初版本を一堂に公開し、三鷹時代の太宰治の旺盛な活動がわかります。
(撮影禁止で展示品の画像はありません)


太宰治:明治42(1909)年~昭和23(1948)年 青森県五所川原に生まれる。
本名津島修治 上京後井伏鱒二に会い、以後師事する。昭和11(1936)年創作「晩年」を刊行、生涯150作を著し、そのうちの大半を三鷹で執筆されています。
戦後初のベストセラー「斜陽」はじめとする大作を生み出し、一世を風靡しました。
昭和14(1939)年井伏鱒二の媒酌で石原美知子と結婚。甲府で新婚生活を経て同年9月より現在の三鷹市下連雀で新築の借家に移り、終の棲家としました。
39歳の誕生日目前の6月13日に玉川上水に身を投じ、執筆中の「グッドバイ」は未完となりました。

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4 コメント

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太宰治 (かおり)
2015-07-05 19:18:15
中高時代「走れメロス」を教科書で習ったぐらいで
読んだことありません。
39歳の若さで自ら命を絶つとは随分繊細なのですね。
妻子があるのにどうしてと思います。

テンプレートのお花きれいですね。何というお花?
教えてください。
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太宰治 (m-kei)
2015-07-07 14:56:20
「斜陽」と「人間失格」は読んだことありますが暗い感じの作家という印象があります。
美男子で繊細で女性にはファンが多くいたようです。
どこの美術館でご覧になったのですか。
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かおり様 (モナリザ)
2015-07-07 17:56:42
コメント有難うございます。
テンプレートのお花は「ノーゼンカズラ」です。
長野の友人のところへ遊びに行ったとき小布施へ
いく途中に咲いていてきれいなので車から降りて
シャッターをきりました。
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m-kei様 (モナリザ)
2015-07-07 18:00:55
いつもコメント有難うございます。
この資料展は三鷹市美術ギャラリーで開催されました。
もう終わってしまいましたが時々良い展覧会があると
見にいきます。
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