![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/b4/c63b76f54649d25ebe23e474d149d1ef.jpg)
最近は街角で景品として配っている「うちわ」しか見かけなくなりましたが、日本の団扇にはとても長い歴史と伝統があります。開閉式の扇は平安時代に作られたものですが、「うちわ」の起源は古代の「あおぐ」よりも貴人の上に「かざす」ことで威厳のために使われていたようです。平安時代以降、公家たちが扇を用いるのに対して「うちわ」は主に僧侶の威厳を示すために発展していきました。
江戸時代に入ると、凝った絵柄のうちわも作られるようになり、尾形光琳は華やかで新鮮な団扇絵を得意とし、菱川師宣は浮世絵の団扇絵を発展させました。団扇は庶民へも徐々に普及し、涼や炊事、蛍や虫追いなど日常生活の道具として使われるようになりました。
明治時代には美しい図柄のうちわは外国人の目に留まり盛んに輸出されたようです。
戦後、経済の高度成長で扇風機やクーラーが普及しましたが、いま尚「房州うちわ」(柄がまるい)「京うちわ」(扇面と柄が別々)「丸亀うちわ」(平柄)などうちわの老舗が伝統を受け継いでいます。上の3つは三大うちわといわれています。房州団扇は江戸団扇のこと、関東大震災で日本橋にあった問屋の大半が大火に見舞われたため、房州へ団扇生産の中心が移りました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/ae/0353333874638346f7970a59e7b33887.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/f1/cf606a6a37b04419ab0355da7507178b.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/98/2c825de4da369f16eb23ba277c0cf485.jpg)
房州団扇 越生(埼玉)団扇
風鈴も団扇、花火、夏祭りとともに夏の風物詩の一つですが、最近は家々の軒下に吊るされている風鈴を余り見かけなくなりました。私の子どもの頃は夏になると風鈴売りの声が聞こえてきたものです。いまは風鈴の音が「うるさい」とご近所から苦情が出るという事を聞いたことがあります。風鈴はリーンという澄んだ音色が涼をよびその長い余韻を楽しむのですが、それも難しい時代になり時の移り変わりを感じます。ガラス製の絵柄のきれいな「江戸風鈴」は見た目の涼しさや絵柄を眺める楽しさもあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/11/e3590b980f946780aa6e5a260591bcab.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/d0/e0f1802fb52bd8cf33cf85d8e8e36aec.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/3b/6c829bb59a94567813ab856c4c98f957.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/91/9a80ef552d20b0c384b41438fb21608e.jpg)
南部風鈴 江戸風鈴 江戸風鈴 有田風鈴
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/2c/2099c3782228fba26e21445ba208383b.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/b3/f07ba2464fb4eee050b0d20372f26ebb.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/2a/dcef8cbb6617d7c38df5457e2d66b750.jpg)
高岡風鈴 江戸風鈴 江戸風鈴