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ピンクパンサー生んだ町: 「強盗は英雄」 モンテネグロの15人

2010年08月22日 10時04分16秒 | 新聞
昨日の朝日新聞に、「ピンクパンサー 大半は小国モンテネグロ出身 国際強盗 国では好青年 収監15人「ほぼ顔見知り」」という記事がありました。

銀座の宝石店でティアラを盗んだ強盗団「ピンクパンサー」は、メンバーのほとんどが小国モンテネグロのツェティニエの出身で、強盗を英雄視する風潮があるのだそうです。

「ピンクパンサー」は、ヨーロッパ、中東、日本で宝石強盗を行っている国際強盗団です。

メンバーは約150~200人と推定され、1999年以降、28カ国で宝石を奪ってきました。

映画「ピンクパンサー」と同じ手口(洗面所のコールドクリームに宝石を隠す)を使ったため、通称として外部からこう呼ばれています。

米誌「ニューヨーカー」によると、これまで逮捕されたメンバーの約半数が、モンテネグロのツェティニエという町の出身です。
AP通信も、国際刑事警察機構(インターポール)当局者の話として、「多くのピンクパンサーの逮捕者はツェティニエ生まれだ」と伝えています。

記者の方が、ツェティニエを訪れてみました。

50代の建設業の男性に聞くと、「町の金持ちは多かれ少なかれ犯罪組織とグル。みんな知っていることさ」との答えでした。

ピンクパンサーなど国際犯罪の容疑者として、ヨーロッパ各国の刑務所の収監されているツェティニエの出身者は、この男性が知っているだけでも15人になります。

「ほとんどは顔見知りだ」

地元記者によると、彼らはツェティニエでは盗みなどしない一般市民として暮らしています。

その一方、10代の頃から、アドリア海を挟んだイタリアで、ブランド品の洋服や眼鏡を盗むようになり、やがて強盗も行うようになりました。

ピンクパンサーがドイツ・フランクフルトで高級時計などを盗んだ事件に関与したとして公判中の男性も、故郷のモンテネグロの首都ポドゴリッツァでは、「好青年」で通っていました。

かつてサッカーチームで活躍した選手が、ピンクパンサーの一味として逮捕されたこともあり、国中が驚いたこともあります。

どうして、モンテネグロなのでしょうか?

貧しさが犯罪の原因とは考えにくいそうです。

平均月収は約470ユーロ(約5万2千円)と、周辺のバルカン諸国に比べると高めです。
観光や建設業で、一定の雇用もあります。

低賃金だと満足しない風潮があり、外国人労働者が低賃金の仕事をしています。

歴史的背景を指摘する人もあります。

地元テレビ局幹部のスラボリュ・シュチュキチさんは、
「ピンクパンサーは、西欧や日本など洗練された国から、大胆な犯行で大金を奪う。わが国には、それを痛快に感じる伝統がある」と説明されます。

モンテネグロは、バルカン半島の大半がオスマントルコに支配された15世紀以降も、独立を保ち続けてきました。
外敵から羊や牛などを盗めば、「英雄」と見なされる伝統があります。

こうした気風から、海外ブランド品を盗んで売りさばく仕事が当たり前のように存在しました。
最近まで、「シャネル」と言えば、市民の間で「盗品」の意味でした。

1990年代の内乱とその後の混乱で、旧ユーゴ諸国では、社会の各層に犯罪組織の根が張り巡らされました。
モンテネグロは、セルビアと共にユーゴ連邦に残り、国際的に孤立しました。

国際社会の目が届きにくく、資金洗浄や麻薬密輸など、犯罪組織の温床になりやすい状態だったそうです。

「ピンクパンサー」は、統制のとれた単一組織ではなく、旧ユーゴの複数組織が、その都度、仲間を募って活動する強盗団の総称ではないかとの説もあるということです。
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記事には、街角では闇社会の存在は感じられないけれど、50代の建設業の男性は、
「荒稼ぎしていて楽している連中が大勢いる。自分が30年以上まじめに働いてきたのがばかばかしくなる」と苦笑いされた、ともありました。

ピンクパンサーの名前はよく聞くので、どういう組織だろうと思っていました。

犯罪が英雄視されたり、歴史的な背景が関係しているのですね。


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