恩田陸 著
数十年前、17人もの死者を出した悲惨な毒殺事件。
現場に残されたのは全盲の少女と“ユージニア”という詩のみだった。
犯人は自殺したと思われていた。
白い百日紅が効果的に使われた夏の描写。
生き残りの少女のどこか現実離れした雰囲気。
それなのに、そこで行われていた恐ろしい出来事。
読みにくいわけではないのに、一度では理解しきれない。
いや、読んでストーリーを理解してはいるのだが、さりげない会話や
描写に込められた小さな秘密までは拾い集めることができない。
だから、再読すると印象が変わるのがおもしろかった。
ミステリの体裁をとっているが、すべての謎がすっきり解決、しない。
ただ、盲目の美少女が手に入れたくてあがいていたものが“ユージニア”
であったということはわかった。
たくさんの人の視点が交差し、時代もさかのぼりつつ語られる話だ。
そしてそれだけの多角的な視点がなければ、謎のままに終わったに違いない。
数十年前、17人もの死者を出した悲惨な毒殺事件。
現場に残されたのは全盲の少女と“ユージニア”という詩のみだった。
犯人は自殺したと思われていた。
白い百日紅が効果的に使われた夏の描写。
生き残りの少女のどこか現実離れした雰囲気。
それなのに、そこで行われていた恐ろしい出来事。
読みにくいわけではないのに、一度では理解しきれない。
いや、読んでストーリーを理解してはいるのだが、さりげない会話や
描写に込められた小さな秘密までは拾い集めることができない。
だから、再読すると印象が変わるのがおもしろかった。
ミステリの体裁をとっているが、すべての謎がすっきり解決、しない。
ただ、盲目の美少女が手に入れたくてあがいていたものが“ユージニア”
であったということはわかった。
たくさんの人の視点が交差し、時代もさかのぼりつつ語られる話だ。
そしてそれだけの多角的な視点がなければ、謎のままに終わったに違いない。