「V型2気筒エンジン」とは、2つのシリンダーが「V」字型に開かれて配置されるエンジンのことで、
クルマと違いバイク業界では多くの車両に搭載されています。
種類としては水冷式、空冷式とあり、さらに2サイクル、4サイクルと分けることができます。
現在の主流は「水冷式4ストのV型2気筒DOHC」でスポーツバイクから大型のクルーザーまで、
多彩なジャンルに用いられています。
搭載される「V型2気筒エンジン」車両でも角度や配置の違いがあり、
ドゥカティのようなた90°V型エンジンを「L」字型に収めたものから、
かつてのホンダ「GL」シリーズにあった横置き型の「Y」字型エンジンなどもありました。
ハーレーダヴィットソンのような大型バイクにも45°V型エンジンが搭載されていますよね。
同一の排気量であれば、性能面で大きく異なりませんが、V字型の「角度」により特性が異なります。
例えば、90°V型エンジンについては理論の上で「一次振動を0にする」ことが出来るので、
小刻みな振動を抑えることが可能です。
また、角度を狭めることで高回転で高出力なエンジンを生み出すことも可能となります。
大きくはこの「2つの特性」を生かして、スポーツ系かツアラー系に降ってる経緯があるようです。
また国産車の場合、高出力を残したままエンジンをコンパクトに収めることも出来るため、
250ccクラスに搭載されるケースが多いですね。
ややこしい構造の話になりますが、
「V型2気筒エンジン」の特性として「ジャイロ効果」というものがあります。
これは「V型2気筒エンジン」の最大のメリットである「クランクシャフトを短くする」構造と共に発生する特性で、
「ジャイロ効果」を大きくする事が可能になります。
この「ジャイロ効果」とは回転するコマが倒れずに立って回転物を安定させる働きの事で、
不安定なバイクに対して「安定してて倒れない効果」を発揮してくれます。
要はとても乗りやすくなるって訳です。
しかし、これが逆にコーナーリングに影響を及ぼす事になり、
車両の向きを変えにくくもしてるんですよね。
かつての250cc系2サイクルにあった「V型2気筒エンジン」を搭載したレーサーレプリカはこれを軽減するため、
いろいろな工夫がなされていました。
「V型2気筒エンジン」は良さと悪さが同居してると言えるのですが、
技術の進歩と共にメリットの方が多いものになってることは間違いないですね!(笑)