バイクの未来は今後どのようになっていくのでしょうか?予測が難しく感じます。
全体の方向としては、ガソリン価格や環境問題への関心の高まるなかで、
「環境に配慮したバイク」の人気がたくさん登場することでしょう。
ただ一方で、ガソリンエンジン独特の振動や響きに惚れ込んでいるバイク愛好者が数多く存在しており、
簡単に電動化やハイブリッド化、燃料電池搭載へと一直線に進んでいくのは難しいかもしれません。
さらに、バイク愛好者のデザインへのこだわりは、
ますます高まる傾向にあるようでメーカーもそれに応えるため努力してます。
さらには女性を取り込むためにも様々な工夫もしています。
女性が好むカラーや、花などのイラストを燃料タンクに描きファッション性を高める動きです。
また、バイクの振動が与える負担や不快感を軽減するために、
あるメーカーでは振動を低減させる新エンジンを積んだバイクも開発されています。
消音器などのパーツを鏡面仕上げにし高級感のある仕上がりにも。
今後は「バイクに関心をもつ女性や中高年」にとって乗りやすいバイクの開発もすすんでいきそうです。
あるメーカーでは、シートの高さを二段階で調節できる可変シートを採用して、
乗りやすさを打ち出すなど、中高年や女性を含めた幅広い顧客層の獲得に躍起です。
ところが女性のバイク愛好者のなかには大型バイクを所有する人も増えてきており、
女性の趣味の多様化や「男女の差異の消滅」の動きも指摘されています。
こうした動きは、メーカーにとって想定外の現象となってるようですが、
消費行動の変化をいち早く把握することによって、新しい人気バイクを生み出すチャンスになる可能性もあるでしょう。
バイク全体の市場規模そのものは縮小する一方だといわれます。
とくに50cc以下の原動機付き自転車(ミニバイク)は1980年代のはじめらか現在までに280万台から50万台と激減しています。
パソコンや携帯電話、デジタルテレビなどの出費に喰われて、
これまで手頃だったバイクの購入費が捻出できないという事情があるようです。
また、現在のバイクメーカーは、付加価値が高く利幅の大きい中大型クラスのバイクの開発に力を入れています。
このクラスには、一定の所得のある層のファンが多く、
デフレ傾向が続く現在でも、数百万円台の価格を維持している高級車が少なくありません。
さらに現在ではバイク乗りにとっては嬉しい「規制緩和や環境整備」もすすんできました。
高速道路でのバイクの2人乗りが解禁され、スクータータイプを想定したオートマ免許制度もスタートしてます。
各メーカーはこうした状況のなかで、
ユーザーのすそ野が一層拡大していくことを期待しているようなのですが、
思い通りに進んでいくかどうかは、全く未知数と言えそうです。(笑)