大分単身赴任日誌

前期高齢者の考えたことを、単身赴任状況だからこそ言えるものとして言ってみます。

選挙―政治が大きく動くときに

2012-11-30 06:26:10 | インポート

東京都知事選が告示されました。おそらく東京は一足先に選挙モードに突入しているのでしょう。そして、衆議院選挙の公示は12月4日。全国的に「選挙戦」に突入します。

日本人は「政治」への関心が薄い、ということが言われます。この間の日本の「政治」の混迷状況を見ると、国民がそのようになるのも仕方ないようにも思えます。しかし、それでは「無関心」と「劣化」の悪循環に陥ってしまうので、どこかでこれを克服して今なければならないのだと思います。

このような構造を生み出したひとつの原因として、「政治」を個別的な利害を実現するための手段として利用する者として考えてきた考え方があるように思えます。

この「個別利害」は、ひどい場合は「個人」や「会社」への利益誘導としてありますが、それだけではありません。「業界」的な利害、という形で問題になる場合もあります。

この場合は、はたして「個別利害」なのか、全国家的な「共通利害」なのか、はっきりしなくなる場合もあります。たとえば農協が「反TPP」を掲げる時、自分のところの農業経営を守るために言っているのか、農業が社会全体に占める構造的な位置や食糧自給の問題などの共通利害の問題として言っているのか、ということは一概で言えることではありません。これは、「経済界」が「TPP推進」を言う場合でも同じです。

この場合、「個別利害」からの主張、ということが前面に出てしまうと「エゴ」として、全社会的には共感を得られないことになってしまいます。

私たち土地家屋調査士においても、スケールはだいぶ小さくなりますが、同様のことが言えます。選挙があり、「政治」が大きく動こうとしているときに、私たちは私たちの業務の中で追及している(はずの)公益的な利益を実現するための制度的な枠組、というところから考えなければならないのだと思います。それを判断基準として、具体的な「選択」をしていく必要があるのであり、「利益誘導」の「古い政治の体質」から物事を考えるのではいけない、のです。