今日は研修部会です。
私は、「研修」は調査士会の最も重要な機能だと思っています。今、調査士会には5つの「部」がありますが、もしもどれかひとつだけしか残すことができない、ということになったら(そんなことありえませんが・・)、「研修部」を残す、ということにします。
しかし、これまでの調査士会の「研修」はけっして十分なものではありませんでした。年に3回の「全体研修会」に「外部講師」を呼んできて、「事業消化」してきた、というのが実情であったような気がします。
この現状は、早急に克服されなければなりません。
(あまりにもあたりまえのところからの話ですが)調査士資格が業務独占資格であるのは、「調査士にしか業務をさせない理由」があるからであり、それは「調査士なら一定水準以上の仕事ができて、安全・安心を確保できるから」ということであるはずであり、調査士会が強制入会となっているのは、「調査士会という組織によって、その理由が確保しうる」から、であるはずです。
調査士の業務独占を、あたりまえの、けっして動かない前提のように考えられる時代ではありません。もしも、私たち自身が、その理由を、現実のものとしてしっかりと体現できなければ、それは社会から否定されることになるかもしれません。調査士会における「研修」が重要である所以です。
そこで今年は、「研修」の強化を課題とします。年3回の「全体研修会」は、それとして行いますが、それ以外の研修を、当面は隔月、やがては毎月、行っていくようにしたいと考えています。初めのうちは、大変かと思いますが、早く軌道に乗せられれば、と期待しています。
研修部のもう一つの課題は、「研修実績の公開」をめぐる問題です。
今、全国の調査士会で「CPD(Continuing Professional Development)制度」が実施され、調査士会会員に「CPDポイント」が付与されています。
このポイントの公開について、大分会では、今年から「同意を得た者のみについてホームページ上で公開」、ということを行っています。
これについては、また別に詳しく論じなければならないことですが、このような形、というのは、「CPD制度」としては、自然な姿なのかもしれません。それは、「CPD」という名前が示すように、あくまでも個人としての「継続学習」の制度なのであり、そのポイントも個人に「付与」されたものであり、他業界では「入札参加資格」の要件に利用されたり、アピールポイントとされたりしているものなのですから、「同意」というよりも「希望」する者のみについて「公開」する、というのは、ある意味自然な姿、とも考えられるわけです。
しかし、このような形は、初めの方で述べた「業務独占資格の強制入会」の会のあり方としては、まったく不十分でおかしなものだと言わなければなりません。
この現状を変え、会員の研修実績を、調査士会の組織的情報として国民に公開していく方向で、考えて行かなければならない、と思っています。
そして、初めの話に戻りますが、そのような公開を行っていくのであれば、その前提として、会がしっかりとした研修を提供していることが必要になります。
そこで、「研修の充実―実績の公開」ということを、今年から来年にかけての課題としていきたいと思っています。
最後になりましたが、研修部会は、研修部長の三宮浩輝さん(大分)、研修部理事の大久保秀一さん(宇佐)と、研修部員の森崎竜二さん(佐伯)、甲斐信治さん(別府)、河合清次さん(鶴崎)のメンバーです。未来の調査士を考え、研修のあり方を検討・実施していける強力な体制になっていると思い、期待するとともに、皆さまのご協力をお願いします。