風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

当世テレビCM事情

2011-01-27 00:08:10 | スポーツ・芸能好き
 連続ドラマのことを「連ドラ」と呼ぶのに倣って、連続テレビ・コマーシャルのことを「連コマ」と呼ぶことにしましょう。一話完結で、数週間で入れ替わりながら、なおシリーズものとしてストーリー性をもつテレビCMのことです。およそ物欲が控え目な日本にあって、テレビCMも何をどう訴えたら効果があるのか今なお試行錯誤する中で、それなりに支持を得ているのか、こうしたエンタメ性を備えた連コマがいくつか根強く残っています。
 ひとつは白戸家のお父さん犬が活躍するソフトバンクのCMで、数年前にはCM高感度ナンバーワン(洒落ではありません)にもなりました。少子化の時代に、犬が家族の一員として暮らすのは当たり前ですが、お父さんという一家の大黒柱であるところが、なんともシュールで、テンポの良さと相俟って、インパクトがあります(最近はシュール過ぎて理解を超えていますが)。
 次が、妻夫木聡と小西真奈美が繰り広げる、「私のコンロに火をつけて」とサブタイトルがついた恋愛ドラマ仕立ての東京ガス・ガスパッチョのCMです。草食男子を代表するような妻夫木聡の、自信なさげな表情がなんとなく気になります。因みに「ガス・パッ・チョ!」とは、東京ガスのプレス・リリースによると、「ガスで、パッと明るく、チョっといい未来」を意味し、先進の技術と身近なサービスをもって「ガスには未来がある」ことを宣言したコミュニケーションワード、だということです。う~む、半官半民の東京ガスも、随分、柔らかくなったものです。
 三番目が、時任三郎、柳沢慎吾、麻生祐未の豪華メンバーに加え、中井貴一もついに登場した、昔懐かしいトレンディ・ドラマ風のモバゲーのCMです。こちらもCM高感度が高いCMのようで、「同窓会」という設定が優れていて、私たちオジサン・オバサン世代をつい夢中にさせるのですが、ちょうど1980年代後半から90年代にトレンディ・ドラマに嵌った世代が、今、テレビCMをプロデュースする年代になったということなのでしょうか。歴史は、否、流行は繰り返す。
 四番目に、木村拓哉主演のセコムのCMも挙げておきます。SMAPの中では一番器用そうに見えて、何を演じても芸風が変らない木村拓哉ですが、おじいちゃんとのやりとりにホロリとさせられ、つい引き込まれてしまうこともあります。
 ちょっと情ない?話ですが、ドラマを見なくなって久しいせいか、これら連コマのミニ・ドラマを結構楽しみにしている私でした。
コメント
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