風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

ゲーム時代

2011-01-15 10:25:34 | 時事放談
 今朝のニュース解説番組で、お年寄りがゲームに近づきつつあるという、俄かに予想がつかない取り合わせの特集をやっていました。
 一つは、朝のゲームセンターで、コアの顧客層である若者、つまり学生や若いサラリーマンがいなくて閑散とする時間帯に、お年寄りが集い、憩いの場になりつつあるというのです。確かにお年寄りといってもまだまだ元気で、手足や頭を使って楽しみながら、会話も弾み、長時間いてもパチンコと違ってゲームセンターで何万円も摩るほどにはなりません。そのため、シニア限定コイン増量のプロモーションやお茶の無料サービスを提供するところも出ているようです。もう一つは病院などのリハビリテーションで、ゲームを活用する動きがあるようです。使われる音楽やBGMを年配者向きのものに変え、スピードを落として、ソフトに、モグラ叩きゲームや足腰を使った軽い運動をする姿を見ていると、まさにゲーム感覚で楽しくリハビリが出来そうです。反射神経が鍛えられ、握力も回復することが、データで裏づけられるそうです。
 「ゲーム性」あるいは「遊び」に対して、日本人はストイックで、娯楽そのものとしては追及しますが、「ゲーム性」を他の活動になぞらえたり彩りとして添えたりするような発想を余りして来ませんでした。たとえば欧米人はビジネスをゲームと捉えますが、日本人は面白くないほど真摯さや勤勉さを求めがちで、どちらかと言うとビジネスからゲーム性を排除すらしてしまう傾向にあります。その意味で、ゲームとお年寄りやリハビリと言えば、日本人にとっては両極端の性格をもった取り合わせであり、ちょっとした盲点のような、新鮮な驚きがありました。先入観あるいは偏見で物事を見ていては進歩がないという実例のひとつでしょう。見渡せば、こうしたゲーム性が普及する余地が社会の至る所に転がっているかも知れませんし、これから益々ゲームに慣れた世代が高齢者を迎える時代に、株をやる人にとってゲーム関連株は買いかも知れません(笑)
コメント
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