「つながり」の旅 in Paris ~ 人と人、自然、地域との「つながり」 ~

人・自然・地域との「つながり」をテーマにした旅や暮らし(エコツーリズム、スローライフ等)について日々の想いを綴ります。

渡嘉敷の慰霊の日

2008年04月02日 | 沖縄の旅案内
渡嘉敷島に子ども達40人を連れてキャンプに行った。

キャンプさなかの3/28は、63年前の沖縄戦において、渡嘉敷島で集団自決が起こり、300人ほどが無くなった日。しかも今年は、「大江・岩波裁判」の判決日。即ち、座間味・渡嘉敷島での集団自決は日本軍の守備隊長によって引き起こされたか否かということを争点に起こされた裁判の審判が下る日。

63年前の3/27深夜、島の南端にある阿波連集落の住民は、日本軍が陣地を構える北山に集結を命じられ、恐怖におびえながら大雨の山道を7Kmに渡って歩いたとのこと。私たちは、その道を通って、港とビーチを行き来する。今でも車で越えるのがやっとの急な曲がりくねった山道なので、その当時のたいへんさ、ましてや敵軍が上陸し追い詰められた状況での人々の心情はどんなものだったか。そして、苦労してたどり着いた先に待っていたものは・・・。眼下に蒼く光る海を見ながら考えてしまう。

/28は正午に黙祷の音楽が流れるというので、明るい太陽の日差しの中、沖縄戦での悲惨な出来事など殆ど聞いたことがないであろう関東の子供たちにも、沖縄戦や今でも沖縄に残るその後遺症などについて話をした。正直興味を持って聞くとは予想していなかったが、子ども達は意外なほど耳を傾け、そのあと暫くも心に留めておいてくれたようだ。

沖縄の自然に触れるキャンプであるが、日本の一部である沖縄の過去と現在の現実に少しでも触れ、戦争や平和について考えるきっかけを投げかけるのも、沖縄で観光客を受け入れる私たちの役割であると思う。それが、沖縄の人のいう、「うちなーんちゅのチムグクル(肝心)」を伝える」ことにもなるんじゃないかな。

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