「つながり」の旅 in Paris ~ 人と人、自然、地域との「つながり」 ~

人・自然・地域との「つながり」をテーマにした旅や暮らし(エコツーリズム、スローライフ等)について日々の想いを綴ります。

被災地で復興する事業を応援~八木澤商店

2011年07月22日 | Slow Life

個人投資家が少額ずつ出資することで、資金繰りに悩む被災企業の復興を支援しようという復興応援ファンド(http://oen.securite.jp/)が話題になっている。

エシカルな行動によって、社会に貢献しようという風潮が広まる中、事業者の想いや商品を応援しようという人々が、出資+寄付という形で長期的に関わり、うまくいけば分配金や限定商品などをリターンとして受け取ることができるというものだ。その復興応援ファンドの対象にもなっている、陸前高田の醤油醸造業、八木澤商店の社長のお話を聞く機会があった。

もともと、伝統的な製法による醤油造りや、先代社長の街づくりにかける姿勢で有名な会社だったが、今回の震災でも、蔵も工場も事務所も全て流されながらも、地域のためにも雇用を守ると宣言し、地元の復興支援を当面の事業として認めるなどして、話題になった。

もともと、現在の社長は、先代社長の息子として利益優先主義の経営改革を行い、長年務めた従業員とも衝突を度々してきたらしいが、あきらめずに対話を繰り返す中で社員との信頼関係を築き上げ、地域のために事業と雇用を守ることを第一に掲げるようになったらしい。

お話からも、自ら先頭に立ってやってきたという自信と、この困難に直面しても、事業を赤字にしない、地域に若者が残れるように何としても仕事を創る、というアツい想いが伝わってくる。

印象的だったのは、故郷岩手を代表する二人の詩人のことばを紹介し、これを追求することが岩手県人としての本分、というようなことをおっしゃったこと。

石川啄木 こころよく 我にはたらく仕事あれ それを仕遂(しと)げて死なむと思ふ

宮沢賢治 世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない

このようなアツい想いを持って行動し続ける人こそ、人を動かすことができるんだと感じた。


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