「つながり」の旅 in Paris ~ 人と人、自然、地域との「つながり」 ~

人・自然・地域との「つながり」をテーマにした旅や暮らし(エコツーリズム、スローライフ等)について日々の想いを綴ります。

無茶々園

2006年11月23日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
愛媛県西部で、みかんを中心とする有機農業にとりくむ「無茶々園」に行った。

ここでは、その理念に、
「大地とともに心を耕せ!無茶々園は環境破壊を伴わず、健康で安全な食べ物の生産を通して、真のエコロジカルライフを求め、集落を核に、世界の田舎とつながる町作りを目指す運動体です。」
とあるように、経済成長優先の物質文明を見直し、地域における地場産業とコミュニティの結びつきを大事にすることが豊かさを生むという考えのもと、町づくりや消費者・世界の農民との交流、農業研修の受け入れなどに取り組んでいる。

そして、食べ物の安全性や日本の農業問題は、都市の消費者の理解や環境への配慮、生産者と消費者の連帯なくしては解決できないと考えている。

実際に訪れて印象的なのは、海を望む急な斜面の段々畑に、累々と先人達が気づき上げてきた石段にそってみかん畑が天に届くばかりに連なるのどかな風景と、元気で明るい農家や事務局の方の笑顔。

もちろん農作業には辛い肉体労働が伴い、自然災害や虫害で打撃を受けることも間々あるはずだが、海と山の恵に挟まれた環境で働き、自然の恵みによっておいしい食べ物を生産し、人に喜びを届けるということは素晴らしいだろうと思う。

そういえば、以前世話になった埼玉県小川町の有機農家の方も、「畑に立つと、労働としてキツイという以上のモノを感じるはず。自然の恵と自らの個性を活かして、自らの手で食物を作り、顔の見える消費者に届けること。そして、消費者が食べ物について、生産の現場から調理に至るまでのストーリーを感じてくれることを思いつつ、美味い野菜を作ることが、充足した時間である」というようなことを言っていた。

無茶々園のHPには、原発を何基も建てている近隣の伊方町について、こんなことも書いてある。
 「なぜ田舎が過疎になったかを考えなければ原発はなくなりません。・・・伊方町が原発を捨てるには、伊方町にとって甚大な事故が起きるか、原発を必要としないような町作りができるかであって、旗を振って反対を叫んでも変わらないと思うのです。」

地域に根を張って必死に生きている人たちには、都市で様々なモノや情報やカネを手にしている生活者よりも、多くのものが見えているに違いない。

また訪れて、無茶々園の人たちとじっくりと話をしたいと思う。

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2 Comments

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ありがとうございました (mio)
2006-11-25 08:56:09
大変お世話になりました。
スロービジネススクールの仲間に報告したら、
やはり興味・関心を示すメンバーが多かったです。

引き続きよろしくお願いしますね。
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Unknown (うえはら)
2006-11-25 08:46:19
平戸さん
この度はようこそおいで下さいました。こちらで無茶々園の取り組みを紹介させていただきましたが、僕もまだ捉えられていないことが多くあるように思っています。ぜひまたいらして下さい。今度はゆっくりお話しながら、一緒に発見してもらえればと思います。

無茶々園 上原
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