ゴールデンウイークに四国を旅した時の記録の続き、琴平の灸まんうどんを食べたところからです。
霊場と讃岐うどんを巡った香川県を後にして、車で吉野川沿いを上流に進みます。この日の宿は、じゃらんにおいて、四国で一番評価が高かった農家民宿「風流里(ふるさと)」です。国道から脇道に入った山沿いの小さな集落の瀟洒な建物で、見るからに清潔で落ち着いた佇まいです。
なんでも、レオマワールドという四国のテーマパークを作った方の別荘だったようで、それを買い取って民宿をやられているそうです。宿の佇まいや到着後のおしぼりとお茶、お茶菓子のサービスなど、宿の方の対応も含めて「さすが」の好対応です。
夕食は、囲炉裏で焼いたあまご、山菜のてんぷらをはじめ、地元の食材を活かした手作り料理が所狭しと並びます。さらに感動したのが、大人二人の料金で、2歳の息子に関しては布団、食事なしで料金もかからないはずなのに、アンパンマンをかたどったハンバーグをはじめ、子供用のプレートを用意してくださいました。しかもデザートも子供の分も…。これには恐縮してしまいましたが…子供も喜んでました。
次の日は朝飯前に散策しました。すると、宿の裏手に、チベット仏教寺院のような建物を発見。なんでも、レオマワールドを作ったかつての所有者が、ブータンのGNH思想に共鳴し、ブータンから寺の門や仏塔を移築したようで…。四国の山の中でブータンを感じるとは思いませんでした。
そして朝ごはんも、地元食材を活かした数多くの品が並びます。さらに嬉しいことに、和食だけど食後のコーヒー付。食後に頼むのを忘れて席を立ったら、部屋まで届けてくれました。
また、お別れのときは、川向うにわたって姿が見えなくなるまで、宿の奥様が手を振って見送ってくださいました。四国の方は、昔からお遍路さんを迎えてきたので暖かいといいますが、まさに「おもてなし」の心を感じた宿でした。