ブルーシャムロック

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那覇で

2017-09-03 21:32:05 | 信・どんど晴れ
きゅうに倒れた大女将がヘリコプターで運ばれ、救急搬送されたものの、那覇の病院で
死亡が確認された。
遺体を那覇市内の火葬場で荼毘に付した後、火葬場の職員のおすすめの琉球宮廷料理屋で
女将、息子の新一、息子の嫁の惠美子、二人の息子二人は食事をしていた。
「那覇か、鹿児島の市内に比べると料理が違いすぎる。」
精進落としの料理を食べながら女将がつぶやいた。
「そうですね。」
惠美子はむっつりとしていた。
スマホでメールを送信する女将を見て、惠美子は
「あの人だ。」
とつぶやいた。
息子二人は
「お母さん、コレ美味しいよ。」
と気を利かせて言うのだけれども、
惠美子は新一を見ていた。
「仕方がなかろう。お母さんも佳奈さんに留主を任せているのだから。」
と女将の旦那は惠美子をたしなめていた。
「この調子だ。佳奈が来てからというもの・・。」
新一は両親の方をみていた。
惠美子は
「私は・・。」
と言い出そうとしたが黙っている。
那覇の夜は更けていく。

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