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500歳の吸血鬼を名乗り、ヴァンパイア・カルトを率いた当時16歳の殺人犯「ロッド・フェレル」に関する8つの事実

2018年04月11日 | 世界びっくりニュース

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 アメリカ・ケンタッキー州マレーで生まれたロッド・フェレル(1980年3月28日生~)が10代の少年時代に起こした事件は、1990年代のホラーノスタルジアがそっくりそのまま現実になったような話だ。

 オカルティスト、カルト集団のリーダー、殺人犯、ゴス系、そして自らを500歳の真の吸血鬼だと名乗るロッド・フェレルは、サタニズムを思わせるライフスタイルを貫いた。

 フェレルは、10代の少年少女で結成されたヴァンパイア・カルト集団のリーダーだった。彼らは反逆者、ならず者という暗黒の絆で結ばれていて、文字通り血に飢えた地獄のつながりで縛られた関係だった。

 彼らが90年代に起こした事件は、広く世間の耳目を惹きつけた。

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1. ロッド・フェレルとは?


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 フェレルは、20歳の父と17歳の母の間に生まれた。若年夫婦はわずか数か月で離婚し、母親の祖父母の家に引っ越した。15歳の時に母親が再婚、再婚相手と共にミシガン州に引っ越した。

 1996年、自堕落な生活を繰り返していたフィレルは16歳で高校を退学処分となる。既にこの頃には自分が吸血鬼だと信じており、仲間を集めてヴァンパイア・カルト集団を立ち上げた。

 お互いの手首を切って血を舐めあったり、儀式の為に小動物の脚を切断するなどの奇行を繰り返していた彼らだったが、この年の11月、メンバーの両親を殺害する。メンバーであるヘザーが両親に過干渉されていると打ち明けたのがきっかけだった。

 殺害にかかわった5人はすぐに逮捕された。1998年、首謀であるフェレル(当時18歳)に対し死刑判決が下されたが、後に終身刑に減刑された。 


2. 死への幻想


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 フェレルは闇や死に憑りつかれていた。幼少の頃から死について幻想を抱いていたという。あるインタビューでこう語っている。

病的に聞こえるかもしれないが、電気椅子に座ることを夢に描いている。遥か昔、9歳のときから、自分自身の死についてよく夢想したものだ。ただひたすら興味をそそられていた。ほとんど死というテーマに恋しているといってもよかった。死ねるなら、どんな形でも構わなかった。この世に残すことなどなにもないから

 フェレルは血、闇、恐怖、死、悪霊、自分自身の悪魔に憑りつかれていた。1996年5月30日、母親が家を訪ね、剃刀で自分の胸に逆さ十字を刻んだ息子を発見した。


3. フェレルの置かれた家庭環境


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 フェレルは社会から取り残され常に孤独にさいなまれていた。自分が悪魔、ヴァンパイアだと真剣に信じていた。

 14歳になる頃にはすでにマリファナやLSDをやっていて、コカインやヘロインにも手を出すようになった。

 ドラッグで精神状態がさらに悪化しボロボロになった。内省的で思慮深かったかと思うと、理由もないのに突如怒り狂う。

 フェレルのこうした悪魔はどこからやってきたのだろう?

 1997年、34歳だったフェレルの母親は、犯罪を犯した自らの息子に宛てて、淫らな手紙を書こうとした。その手紙は不気味にフェレルの雰囲気に似ていて、非常に芝居じみていて、ロマンチックで不気味なトーンで書かれている。

あなたを抱きしめるためにそばにいたいと思い焦がれた。そう、ヴァンパイアになって、真の永遠を実現する不死の一族の仲間になるために。

いつかあなたがもう一度わたしのところへ戻ることを望んでいるだけ。そうすれば、あなたはわたしのところへ来てくれて、わたしと交わってくれる。わたしは永遠にあなたの花嫁になり、あなたはわたしに子種をくれる

 この悪夢のような文章を鑑みると、フェレルは歪んだ母親の心理が投影されてしまった、悲劇の少年なのかもしれない。

 だがその母親の人生も実の父親により大きく歪められていたのだ。父親(フェレルの祖父)は、厳格なペンテコステ派という表の顔を持ちながら、裏ではは悪魔崇拝カルト集団のメンバーでもあった。フェレルの母やその姉妹に、儀式と言う名目で性的虐待を繰り返していた。

 フェレルも幼少期から悪魔崇拝の儀式に無理やり参加させられ、性的虐待を受けていたという。



4. 1990年代の十代カルトの典型


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 怒り、鬱積、ドラッグ、はみだし者、彼らは90年代の十代カルト全盛の狂った時代の典型だ。彼らは自分たちのことをヴァンパイア一族と呼び、フェレルはそのリーダーだった。

 このヴァンパイア一族の規模が実際どれくらいだったのかはわかっていないが、殺人に関わっていたのは当初からのメンバー5人だった。

 フェレルの恋人であるチャリティ・ケッシー 、フェレルを崇拝するスコット・アンダーソン、ヘザー・ウェンドーフとダナ・クーパーである。

 一族に加わろうとする新メンバーを承認するために、フェレルは自分の腕を切りつけてその血を飲ませていた。メンバーは全盛期、30人いたといわれている。

 フェレルはサタニズムやオカルトにも傾倒していた。

俺の寝室は、『ネクロノミコン』や『サタンのバイブル』といったオカルト本が並ぶダークサイドエリアになっている。十字架を逆さまにし、粉々に壊したガラスの破片が部屋の隅にあり、ヘルレイザーのように見えるよう、フックや金属のケーブルを巻きつけてある


5. 吸血鬼信仰


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 フェレルは自分が吸血鬼だと信じていた。彼のカルト集団のメンバーが真剣に信じていたのかどうかはわからないが、本人は心底そう信じていた。

 15歳になる頃には”ヴァッサゴ”と呼ばれていたフェレルは、自分は実際は500歳で、特別な力を持っていると思っていた。

■ヴァッサゴ(もしくはヴァサゴとは)
悪魔学や呪文について書かれたオカルト書『ソロモンの小さな鍵』別名『レメゲトン』に出てくる堕天使のひとりで、ソロモンの悪魔の三番目に位置して軍団を率いる。占いのような特殊な能力をもつと言われている

 カルト全般と殺人は、ひどく間違った方向に進んでしまったロールプレイングゲームにすぎないと言う者もいる。

 自分の体験を思い起こして、フェレルは言う。

ヴァンパイアになり、若さを保つライフスタイルを享受したいという自分の心をどうしても抑えることができなかった。その世界に迷い込んで抜け出ることができなくなってしまったんだ

 ある夜、母親が家を訪ねると、フェレルと当時のガールフレンドが床の上で互いの血を飲み合っていた。


6. ヴァンパイア・ホテル


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 ヴァンパイア・ホテルは、90年代のこの集団がかつて血を飲んだりする不気味な儀式を行っていた廃屋だ。フェレルとその仲間たちの出身であるケンタッキー州のランド・ビトゥウィーン・ザ・レイクスにあるが、殺人を犯したのはフロリダだ。

 石とコンクリートでできたこの建物では、ヴァンパイア一族たちの数多くの集会や儀式が行われた。彼らがオカルトや黒魔術の儀式のために使う以前から、ここでは超常現象が報告されていた。


7. 殺人の犠牲者たち


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 犠牲者は、カルト集団のメンバーであるヘザー・ウェンドルフの両親、ナオミ・ルース・クイーンとリチャード・ウェンドルフ夫婦だ。

 1996年11月の運命の夜、ふたりが自宅で就寝中に、フェレルとスコットが家に侵入。殺人のあった夜、ヘザーも現場にいて、これから起ころうとしていることをなにも知らずに穏やかに眠っている両親を見下ろしていた。

 逮捕されたとき、ほかの仲間たちと共に殺人罪に問われたが、大陪審でヘザーがフェレルらの意図をまったく知らなかったということがわかった。

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 フェレルはシリアルキラー、テッド・バンディのやり方を真似たようで、バールを使おうと思ったらしい。

 フェレルは眠っているリチャード・ウェンドルフをしばらく見つめてから、その命を奪った。

 のちの尋問で、フェレルはまるで他人事のように穏やかに、自分のした行為を堪能するかのように、殺人についての詳細を話した。

俺はそばに立って彼を見下ろした。そして、その命が消えるまで、バールを何度も何度も頭に振り下ろした

 襲撃時、フェレルはその日の夕刻にヘザーに対して行った加入儀式のせいで、ハイな状態になっていたのだ。

殺そうという考えがどこから浮かんできたのか、まったくわからない。だが、スコットと俺はただ彼を殺そうと決めた。それが、俺たちがしたことだ。その後、まるで子どものように、スコットと俺は彼のそばで嬉々として小躍りした。そして彼は絶命した


8. 逃亡から逮捕、そして裁判


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 フェレルと若者たちの裁判は全米中が注目した。ケンタッキー出身のフェレルたちはフロリダへ行き、そこで殺人を犯して、ルイジアナ州へ逃亡してバトンルージュで潜伏していた。

 バトンルージュ警察は、フェレルたちと殺しをつなげる証拠を見つけた。事件後、フェレルたちはウェンドルフ家からショットガンを盗み出して、それを携帯していた。

 スコットが銃のある場所を吐き、バトンルージュのダイバーが供述どおりに水中からそれを見つけた。

 フェレルたち4人は皆16歳だったにもかかわらず、成人として裁判にかけられた。最初は全員、電気椅子による死刑を宣告されたが、終身刑に減刑された。


'Vampire Murders' Ringleader Could Go Free in Possible Resentencing (Pt. 1) - Crime Watch Daily
References:wikipedia / viralnova / orlandosentinel / crimewatchdailyなど

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