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麻生さんと小沢さんの「国民本位」

2009年04月02日 17時31分54秒 | Weblog
 麻生首相が本年度補正予算を今国会に提出し、早期成立を目指すと言う。そして、野党の抵抗で審議が長引けば、「再議決に必要な60日を要してでもやるか、審議を打ち切って選挙すべきか、その時の状況で判断する」と記者会見で話していた。

 「政局よりも政策でしょう」と公言していたにもかかわらず、政局をにらんでの発言ではないのか。その真意もわからないではない。麻生さんが首相になった時、自民党としてはいっきに解散して選挙に打って出る予定だったと思う。麻生さんが欲のない生粋の自民党政治家ならば、党の意向に従ってそうしたのかも知れない。けれども麻生さんは首相の座に就き、世界の政治家と一緒に写真を写され、その心地よさに痺れた。そこへアメリカ発の金融恐慌がやってきて、ずるずると解散を引き延ばす結果となった。

 勢いを増す民主党に対して自民党は防戦一方であったが、民主党の小沢代表の政治資金問題でいっきに逆転した。自民党への信頼が増したわけではないが、とりあえず「民主党も自民党と一緒か」というレベルまで民主党を引き摺り下ろすことには成功した。たとえ、自民党の二階さんの政治資金が問題になったところで、国民の受け止めは「自民も民主も同じではないか」と強く思うだけだろう。政治資金の問題でごちゃごちゃやっていれば、長引けば長引くほど、自民と民主の差はなくなっていくだろう。

 そう政局を読んでいるから、これから先に野党のイメージダウンとなるような事態がまた生まれるようなら、解散もありうると脅しているのだろう。残念ながら民主党は自民党の「反転攻勢」に抗し切れない。小沢さんが党首を辞任しないからだ。小沢さんは自身の進退を判断するのは「(自分ではなく)国民の皆さんの判断だ」と言い、「(自分が)続投することが選挙に有利かどうかで判断する」とも言っている。

 この発想は麻生首相と同じだ。選挙に勝つことが政治だと思っている。政治資金問題が生まれること事態が小沢さんの問題なのに、その理解は全く無い。政治の透明性というものを本当に考えているなら、じゃあどうするのか、その手本を示すべきだろう。議会制民主主義とか国民本位の政治とかどんなに言ったところで、その中身を明らかにしなければ、信頼できるものではない。そればかりか、議会制民主主義や国民本位の政治の立場から、今問われている政治資金問題についてどのように考えるのか、何一つ明らかにしていない。

 確かに自民党がほくそえむように、小沢問題は自民党にとっては有利だろう。千葉県知事選挙で森田健作候補が当選したのも小沢問題が大きく作用していたはずだ。けれども、小沢さんは「影響があったことは事実」と認めながら、党首を辞任する気がない。小沢さんには政治資金問題は官憲の暴力であり、辞めることはそれを認めたことになるという論理が働いている。けれども本質は小沢一郎個人の名誉よりも、政治の正当性が問われていると思う。千葉県知事選挙で誰が当選したというより、県民の意識がどのように変わっていったのか、本当はそこが知りたかった。

 さて、都合により、明日と明後日はブログを休みます。5日にはお目にかかれると思っています。

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