午前中は冷たい風が強かったが、午後からは風に乗って雪が降ってきた。午前、庭に井戸を掘りたいという人のところへ先輩と出かけた。自分で井戸掘りをやってみたいが、どうすれば良いかという相談である。広い庭があり、昔は畑であっただろう土地だから、井戸を掘るには充分だと説明する。
今の時期は寒いし、ひとりで作業するのは危険だから、春先まで待って、息子さんたちにでも手伝ってもらった方がいいとアドバイスする。「井戸掘りの道具一式は売っているので買うつもり」と意気込んでみえた。ホームセンターのようなところで売っているのだろうか。とりあえずは、私たちの持っている道具を貸すことにする。
庭の広い家に井戸があれば、万が一の災害に役立つ。各所で井戸掘りが盛んになるといい。掘り方や道具の工夫も、それぞれが情報を交換すればさらに進むだろう。雪の影響で、道路が寸断されている。まだ、子どもが小さかった頃、雪景色を見せてやろうと思い、滋賀県の北にある余呉湖へ出かけた。8号線に入ると雪景色だった。雪の降り続く中、ひとりでタイヤチェーンを装着する。
雪景色は素晴らしいが、雪国で暮らすのは大変だと実感した。暖かい湯舟から、降り続く雪を眺める贅沢は最高だが、観光客だからそう思うことで、それを支えている地元の人たちの苦労までは思いつかない。コロナ禍で、感染者が増えたとか減ったとか、どうしてもそこに目がいってしまうが、患者を抱える医療関係の人たちはきっと、そんなことに目を向ける余裕すらないだろう。
風は止んだが、雪降りは止まず、我が家のルーフバルコニーもすっかり雪景色となった。