長女夫婦は小5の娘と、映画『鬼滅の刃』を観てきたそうだ。小5の孫娘が「はまっている」と言っていたが、どうも夫婦揃って娘同様のようだ。居残り学級の手伝いをしていた時、子どもたちのほとんどが『鬼滅の刃』を読んでいたから、私も見せてもらったので知らない訳ではないが、なぜ夢中になるのかが理解できない。
私の子どもの頃に夢中になるものがあったとしても、祖父は決して理解できなかっただろう。世代の差は必ず存在するから仕方ないとしても、次女も「泣けた」と言っていたが、テレビでチラッと見た限りでは、どうして泣けるのだろうと不思議だった。子どもたちやその親までも感動させる何かがあるのだろう。
『鬼滅の刃』は、鬼と人間の生死を賭けた戦いである。鬼を成敗する組織は、上の命令に服従する軍隊である。こんなにまでも鬼と人間はなぜ戦うのだろう。私が一番感心したのは、漢字の多さだ。大人でも読めない漢字で隊員も鬼も表されている。漢字の勉強になるなと、それだけは感心した。主人公の竈門炭治郎、その妹の禰豆子、煉獄杏寿郎、鬼舞辻無惨といくらでも出てくる。
この『鬼滅の刃』を描いた人は、難解な漢字を使い、何を描きたかったのだろう。そんなことを考えるのも、コロナ禍のせいかも知れない。東京都と周りの3県に対して、緊急事態宣言が発出されるとテレビは伝え、その是非や効果を巡って、言いたい放題である。新型コロナウイルスで人類が滅亡するなら、それも仕方ない。
鬼を駆逐するのか、鬼に食われるのか、コロナとの戦いも似ているのだろうか。『鬼滅の刃』の結末は人間の勝利なのだろうが、コロナとの戦いはどうなっていくのだろうか。