小5の孫娘が通うピアノ教室の発表会に行って来た。プログラムを見ると出場者数は29人である。曲目から判断すると、年齢の若い順のような気がするが、学年が記されていないから間違っているかも知れない。孫娘の2つ前に演奏した子は、とても上手だった。
孫娘が舞台に現れた時はビックリした。演奏する子たちは、ヒラヒラしたいわゆるステージ衣装なのに、着物姿でしかも何やら妖しげな格好だった。曲目を見ると「紅蓮華」「竈門炭治郎のうた」とある。『鬼滅の刃』の曲らしい。「竈門炭治郎のうた」は父親との連弾である。
父親の家族は音楽一家で、ふたりの姉はクラシック音楽を学んできたが、末の弟である父親はそれに反発して、ジャズのような心を揺さぶる音楽が好きなようだ。ジャズの演奏会に飛び入りで参加し、即興で演奏したことがある天才肌なのだ。
最後に主催者である教室の先生が挨拶された。「おさらい会に来ていただき」と言われてプログラムを見ると、確かに『ピアノおさらい会』とあった。先生は若い女性で、演奏者が登場する度に、幼子をおんぶして袖口から現れる。何だかとてもアットホームな感じだった。
本当はみんなで食事でもしたいところだったが、コロナ禍のため解散となった。帰りにスパーで買い物をしていると、私の目の前の老人が買い物した段ボール箱を手押しに括り付けようとするのだが、一向に出来なくて困っていた。おせっかいな私は「お手伝いします」と紐をもらって括り付けた。
孫が気持ちよく弾けた日の最後に、人の役に立つことが出来てよかった。