手越祐也さんとか渡部建さんとかが、テレビで話題になっている。私はふたりをテレビで見たこともないので関心がなかったが、有名人は大変だということはよくわかった。手越さんが自粛中に女性と食事をしようと、ジャニーズ事務所を退所しようと、放っておけばよいのに、マスメディアはどうして追い回すのだろう。
渡部さんの女性問題で、「会見を開いて、謝罪すべき」と主張するマスメディアは、個人のことを取り上げて何がしたいのだろう。茶の間の視聴者が謝罪して欲しいと願っているとでも言うのだろうか。不倫とか略奪婚とか、マスメディアはよく取り上げるけれど、それを報道することで何を切りひらくというのだろう。
人の生き方を他人がとやかく言うべきではない。「心不全と診断された」と先輩は笑って言う。そんなおおらかさを持って生きていたい。「人は人」と言う時は、自分はどうなのかと振り返らないと、ただ突き放すだけで終わってしまう。昨日の中日新聞に「自民の改憲漫画が波紋」という見出しで4コマのマンガが載っていた。
「ダーウィンの進化論ではこういわれている。最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。これからの日本をより発展させるために、いま憲法改正が必要と考える」。マンガはインターネットで公開されたとあるから、若者向けなのだろう。
「変化できる者」から憲法改正への発想は、メチャクチャなこじつけである。国が発展していく過程に変化は付きものだが、逆にどのような変化が必要なのかは国民の課題である。改憲よりも、何が問題であり、それをどのように明らかにしていくのか、マスメディアの真価が問われている。