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友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

恋とお酒と

2010年01月07日 21時55分11秒 | Weblog
 健康診断の時、医師が「お酒は毎日飲まれますか?」と聞くので、「はい」と正直に答えた。「どのくらいの量を飲まれますか?」とまた質問されたので、今度は控えめに「350の缶ビールを2本です」と答えた。最近はお酒の量が増えて、ビールなら3本に日本酒なら2合から3合にワインならボトルの半分は飲んでいる。医者は「毎日飲む量としては多くないですが、休肝日を設けた方がいいです」と言う。私はお酒がないと暮らせない方ではないが、何もやることがなくなって、確かにお酒の量は増えたけれど、わざわざ健康のためにお酒を控えようとは思わない。

 お酒を飲まなければ飲まないですんでしまう。孫娘を塾へ迎えに行かなくてはならない日などは、食事の時にお酒がなくても寂しいとは思わない。ところが、どういうわけか飲み始めると1本でやめておこうという気にはならない。2杯目まではピッチが早いけれど、後はスローペースになるようだ。だから食事の時間が長くなってしまう。子どもがいた頃は食事の時間にお酒を飲むのは特別な日だった。それが、子どもがいなくなり、急に何かがあるなどということはまずないだろうとなった、つまり議員でなくなってからは晩酌が日課になってしまった。

 私の父は晩酌をする人ではなかったし、お酒に強い人でもなかったと思う。勤めていた頃はよく会議だとか言って、酔っ払って帰ってきたことがあったけれど、飲んでも静かな人だった。宴会のお土産なのか途中で買ったものなのか、いつもおいしいものを持って帰って来たので私は嬉しかった。いつか忘れたが、退職してから母とふたりでビールを飲んでいたことがあったが、母の方が豪快な飲みっぷりだったし、実際にお酒に強かったのではないかと思う。

 祖父は毎晩2合の日本酒を燗をして飲んでいた。父も私も飲むと真っ赤になる方だけれど、祖父は赤くもならず陽気にもならなかった。日本酒の匂いがイヤで、私はずーっと日本酒を飲むことはなかった。それがビール以外の友だちが増え、日本酒も美味しいことを教えられてから飲むようになった。焼酎もそうだけれど、私が子どもの頃の焼酎は日本酒よりも下の酒というイメージで、匂いがきつい安い酒と思っていた。若い頃からもっぱらビールしか飲まなかったのに、いつしかワインを飲むようになり、今では日本酒も焼酎も「美味しい」と言えるようになった。

 クリスマスにはワインの方が似合う。ワインと言えば、玉置浩二が歌う『ワインレッドの心』を思い出す。作詞が井上陽水だったと最近知った。歌詞の出だしの「もっと勝手に恋したり もっとkissを楽しんだり」が何のことなのか分らなかったが、今になってなんとなく分るような気がする。「今以上 それ以上 愛されるのに あなたはその透き通った瞳のままで あの消えそうに燃えそうなワインレッドの 心を持つあなたの願いが かなうのに」はもっと意味が深いだろう。

 恋とお酒はいい組み合わせなのかもしれない。ワインを飲みながら、恋の終焉を迎えるそんなケースはなんとほろ苦いことだろう。
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