ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

「京都 丸平大木人形店」明和年間創業の京雛の老舗。皇室、旧家をはじめ、良家のお嬢様が揃えた雛人形。

2013-01-20 | 老舗

あれ?もう雛人形の話?と思われる方も多いかもしれませんが、雛人形店のシーズンは、お雛祭りの前の1月から2月中旬ごろまで。京都にある人形店でも、今、雛人形が並んでいます。

全国の数ある雛人形店のか中でも、別格の存在が、「丸平」の呼び名で知られる「京都 丸平大木人形店」です。



京都の中京区にあるお店には、雛人形が、通りに面したケースにも飾られています。


雛人形が大好きなミモロは、さっそくお店の中へ。

「わーお雛様がいっぱい並んでるー。春を感じるねぇー」と、外の寒さも忘れ、春に思いを馳せるミモロです。


気品あふれる有職雛。

実は、雛人形展などで、ここのお人形を見たことがある方も多いはずなんです。
東京、日本橋の「三井記念美術館」、愛知の「徳川美術館」などをはじめ、雛祭シーズンに全国の博物館や旧家の雛飾りには、必ずと言っていいほど、この「丸平」の雛人形が展示されています。雛人形展に行ったら、ぜひ意識してください。

そもそも「丸平大木人形店」は、江戸の明和年間の創業で、以来、写実性を基調にした気品あふれる雛人形を作り続けています。代々店主は、大木平蔵を名乗り、現在は、第7世に。
明治23年第3回内国勧業博覧会で受賞をはじめ、フランスパリ万国博覧会で金賞を受賞、日本万国博覧会では、日本を代表する雛人形として出品しました。

ちなみに、和菓子の老舗「虎屋」の第14代店主、黒川光景氏が、明治30年に生まれた長女、算子(かずこ)さんの健やかな成長を願い求めた雛人形も、この「丸平」のもの。皇室関係にも、数多く納められた雛人形で、明治、大正、昭和にかけて、良家の子女の憧れの雛人形と言えば、ここの品といっても過言ではないのです。




「わーさすが気品があるー」と、思わず見とれるミモロ。


雛人形にも、時代の波が…。「うちは、昔ながらのお雛様です」と、お店の方。雛人形の装束も、その色合わせや図柄などは、より華やかなものになったりと、変化が見られるそう。でも、ここは、有職故実における時代考証を重視した作品です。


また、少子化が進む現代。雛人形の需要は、減少傾向に。さらに、昔ながらの7段飾りは、蔭をひそめ、雄雛雌雛のカップルの親王飾りだけか、せいぜい三人官女までというのが現在の状況。住宅事情から、お雛飾りをする場所がなく、飾っても、ピアノの上とか、玄関という家も多いそうです。
「床の間のあるお家が減りましたからねー。でも、雛人形は、生まれたお嬢様の健やかな成長を願うもの。やはりお座敷などに飾って頂きたいものです」と。


「わーこんなお雛様飾りたいなぁ」と、憧れの眼差しを向けるミモロ。でも、ミモロのお家にも、床の間はありません。「クスン…」

たとえ広い座敷があっても、お雛様を飾るのが面倒…と思う人も増えているそう。日本の素晴らしい風習が、簡略化されて行くのは、淋しい気がします。1年に1度は、お雛様を出してあげて欲しいもの。


店内に並ぶお雛様は、その年のために作られたもの。毎年、売り切ってしまうそう。新しいお雛様を生まれた子に贈るため。女の子なら、自分のお雛様を持ちたいものですね。



「丸平大木人形店」の古い資料やお雛様を展示する「丸平文庫 展示室」では、毎年、「丸平代々の雛人形展」が開催されます。
今年は3月1日~3月31日まで。この時期、京都に来たら、ぜひ見学してみては?、事前の申し込みが必要です。詳しくは、ホームページで。


*「丸平大木人形店」京都市中京区六角通柳馬場東入ル 電話075-231-9626


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お雛様すてき (がちゃぴん)
2013-01-20 20:25:21
丸平さんのお雛様、さすがに気品がありますね。お雛様ってお顔やお召し物に流行を取り入れているものもあるけれど、丸平さんのように伝統を守っているのは素敵だと思いました。
がちゃぴんも娘のお雛 といっても こけしのお雛様ですが ちゃんと飾らなきゃ
返信する
とても気品があります。 (mimoro)
2013-01-21 00:05:09
コメントありがとうございます。
ミモロも小さなお雛様もってまーす。
お雛祭りに飾ってます。一緒に
雛あられ食べるのが楽しみです。
お雛様は、飾ってあげてねー。
返信する
この人形はどうですか (o.kumazaki)
2018-02-16 15:26:36
今、私が飾っている人形ですが、丸平に似ていると思いますが。どうでしょうか。
http://blog.goo.ne.jp/o-kumazaki
返信する
美しいお顔のお雛様ですね。 (mimoro)
2018-02-17 10:24:27
コメントありがとうございます。
お写真拝見しました。とても美しいお顔のお雛様ですね。
丸平さんの作かどうかは、ともかく、
このお雛様も、きっとどこかのお嬢様の成長を祈って、飾られたことと思います。今、手元で、再び飾られ、すごく幸せだと思います。よかったですね~。
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