京位牌・仏像を製作する五条坂にある「冨田工藝」。そこの若き仏師の冨田睦海さん

この「わらべ地蔵を被災地へ」プロジェクトは、参加した人が、冨田さんの指導のもと、自分で彫刻刀を握り、小さな木製のお地蔵様を彫り、できたものを開眼法要の後に、東北各地の被災地へと送るという活動です。

「わーかわいい小さなお地蔵様…これを被災地の方にもらっていただくの?なんか見てると、心が癒されるよう…」と、手の中に納まるほどの小さなお地蔵様です。
冨田さんが、この活動を始めたのは、親しい人たちを震災でなくされた方々へ、仏師として、できることはないか…と考え、仲間たちに呼びかけて始めた活動です。
「被災地の方の深い悲しみを、少しだけでも、何かに託すことはできないか…」そんな思いが冨田さんたちを動かしました。
京都の寺院も、その活動に賛同し、東福寺、建仁寺、大徳寺、天龍寺、萬福寺などで、開催されています。また、山梨、埼玉、東京、神奈川などほか地域や、東北の被災地でも、小さなお地蔵様を彫る活動は、広がって、すでに1500体以上が、被災地の方のもとに送られました。
この活動の輪は、いまや全国へ広がっています。
「あのーミモロでも彫れるの?お地蔵様、彫ったことがないけど…」と、ちょっと心配そう。

「大丈夫ですよ。全く彫刻刀を握ったことがない人でも、指導しますし、ある程度、形ができたものを、彫ってもらいますから…」

まもなく開催される準備が、「冨田工藝」では、行われていました。

参加する人は、インターネットで申込みをして、開催場所へ。参加費は、4000円。(尚、被災地での開催の場合は無料)用意された3種類の彫刻刀で、お地蔵様の姿を1日かけて彫りあげます。

そして、完成したものは、メッセージを添えて、納めます。
つまり、自分が彫ったお地蔵様は、自分の手元には、残りません。
そこが、仏像教室とは、違うところ。つまり、わらべ地蔵は、もらっていただく人のために彫るのです。
「被災地の方の苦しみや悲しみに心を寄せ、じっと地蔵を彫ってゆく時間。でも、それは、同時に、自分の心を見つめる時間でもあります。また、この地蔵は、自分のものとせず、人に渡してしまいます…それは、手放し、物への執着しないことに通じます…」
さらに、参加した方は、彫りあげたという達成感と、人のために、少しでも役に立てたという思いが、いただけるそうです。
ミモロも、冨田さんに教わりながら、工房で、ちょこっと彫らせていただくことに…。

「そう、あまりギューッと握らないで、やさしくねー」
「ハイ…」と、真剣な表情のミモロです。

彫る人によって、お地蔵様の表情は、微妙に異なります。
この日、ミモロは、ちょっとだけ体験させてもらいました。

「少しだけだったから…やっぱり1体、彫りたいなぁー」と。
では、来年、京都で開催される時に、参加しましょう。
1月20日の東福寺の開催は、すでに定員いっぱい。
現在、申し込みができるのは、2月9日の天龍寺での開催です。
ほかに、1月12日、山梨県の自性寺、2月3日、山梨県の東光寺は、まだ受け付けています。
*詳しくは、「わらべ地蔵を被災地へ」プロジェクトのホームページで。
ぜひ、参加してください。

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いろいろリポートしてくださいね。寒いから、ミモロちゃんも
風邪を引かないようにね。
わらべ地蔵って、本当に心を込めて作るんだそうです。
ミモロもぜひ参加したいと思ってます。