ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

大徳寺塔頭「瑞峯院」で作る本場の大徳寺納豆。昔ながらの納豆づくりを見学。その1

2017-08-04 | ものづくり

「おはようございます」
8月1日朝5時半。ミモロは、三角巾とエプロン姿で、紫野にある臨済宗大徳寺派大本山「大徳寺」の塔頭のひとつ「瑞峯院」に出かけました。ここの和尚様やご住職は、ミモロが親しくしていただいている方。お願いして、見学させていただくことに。

この日は、毎年作る大徳寺納豆の最後の仕込みが始まる日。「この日を外すと、1年待たなくちゃいけないの~」と頑張って早起きしたミモロです。


大徳寺納豆は、塩味の強い古来製法の納豆。糸をひく納豆とは異なるもので、風味は、味噌や醤油のよう。調味料として使われることもありますが、お茶席のお茶うけとしても出されます。

昔から大徳寺のいろいろな塔頭で作られ、今も、古来の方法で7月から8月の暑い時期に作られるのです。
京都土産ともなっている「大徳寺納豆」。大徳寺の門前には、専門の店があります。
でもミモロは、なんと大徳寺の中で、その納豆づくりを見学することになりました。「これぞ本場の大徳寺納豆だよね~」


「おはよ~早いなぁ、あんた~」と前田昌道和尚様。「はい、大徳寺納豆づくり見学したいんで来ました~」とミモロ。
「そうか~もの好きやなぁ~」と和尚様。すでに裏庭のカマドでは、昨夜から水に漬けた大粒の大豆をコトコト煮ています。
「火~の具合が肝心や」と、
さすが馴れた手つきで、薪をくべたり、外したり・・・火加減を調整します。
「これくべるの?」と、ミモロもお手伝い。
「あ、吹きこぼれてきちゃった~」と急いで、蓋をずらします。


「もう煮えたかな?」蓋の隙間を覗きます。
「もうええやろ~」コトコトと約3時間煮た大豆は、ふっくらと中までほどよく柔らかに。

「ミモロちゃん、ザル持ってきて~」「は~い」大きなザルに釜から上げて、大豆を冷まします。
  

ひとつの釜で煮た大豆は、この日は、約40キロ。ザルで4つになりました。実は、この日は、納豆づくりの3回目の作業。すでに2回、納豆を仕込んでいます。「瑞峯院」では、毎年、120キロの大豆で納豆を作り、お歳暮やお礼の品などにするのだそう。
「このままでも食べれそう」
ミモロ、つまんじゃダメよ。釜の底に残った煮汁。実は、これが甘くて美味しく、これにダシを加え、煮物を作ったらおいしそうなお味です。
ちょこっと飲ませてもらいました。

大徳寺納豆は、はったい粉という大麦や裸麦などを炒った粉を大豆にまぶし、室に入れて発酵させます。

大豆の熱が取れたころ、圭道ご住職が大きなシートを広げ、その上に、はったい粉を置きました。
そして、その上に大豆を…
さらにはったい粉をのせて…シートの端をつかんで、大豆にはったい粉をまぶします。
「ミモロちゃんどいて~」
四隅を持ち上げ、大豆を転がし、見事に均等にはったい粉をまぶします。「すごい~」とミモロはそばでビックリ。

すっかりはったい粉でコーティングされた大豆を、室に入れるため、木箱に平らになるように入れてゆきます。
「よく発酵するように均等に~」と。

木箱は、室の棚に上手に並べられてゆきます。


全部納め終わったら、室の扉を締めて、発酵するまで、しばし待ちます。
「なんにも麹菌入れなくていいの?」とミモロ。「もう室や木箱に菌が付いているから、なんにもしなくても大丈夫なんですよ」と。

すでに2回目の仕込みで発酵した大豆を、いよいよ樽に仕込みます。つづく・・・








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