徒然なるままに ~ Mikako Husselのブログ

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書評:今野敏著、『ST 警視庁科学特捜班 為朝伝説殺人ファイル』(講談社文庫)

2018年12月14日 | 書評ー小説:作者カ行

「ST 警視庁科学特捜班」の「伝説」シリーズ第1弾の『為朝伝説殺人ファイル』では、源為朝ゆかりの地である伊豆大島と奄美大島で連続してダイビング事故が起き、テレビのワイドショーでその二つの事故と為朝伝説が結び付けて話題にされ、その続きのための取材に沖縄へ行った女性キャスター小西律子が為朝ゆかりの運天港で水死体となって発見されます。為朝の呪いかと噂が広がり、社会的な影響を鑑みてSTの出動となります。

私は源為朝という人物を知りませんでしたし、従ってこの人にまつわる様々な伝説というのも知らなかったので、それらをモチーフにしたこの作品はそれだけでもっ興味深いものでした。

事件そのものは見立て連続殺人でも何でもないのですが、一度連想が出来上がると人は往々にしてそれに囚われてしまう(先入観を持ってしまう)というのが面白いですね。

テンポのいいストーリー展開で、あっという間に読み切ってしまいました。


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